秋田のチームカラーはプレッシャーディフェンス主体のチームカラーがある。これはB2に降格した時ペップHCからの戦術をケンゾーHCが引き継ぎ、さらに進化・発展させた現在のスタイルかある。

チーム構成もまず走力があり、守れる選手から選ばれる。これは外国籍選手も同じだ。さらにチームの約束ごと、ゲームプランがあり、しっかりスカウティングを行い、秋田のやりたいバスケを遂行し、勝利を目指す。

確かにディフェンスが甘いと、それこそ大味な試合になり、見ている方もつまらなく感じてしまうし、これは下位チームに結構見られる現象でもある。

最近はゾーンディフェンスを敷くが、基本は40分間攻めるディフェンスに特化する。これはこれでハマれば相手を最少得点に抑え、きわどく勝利をもぎ取ることができる。スティールはリーグトップ。ファストブレイクでどんどん波に乗る試合は、見ていて本当に楽しい。

それは千葉、琉球に対しても勝利をつかんでいることで、ある程度証明はされた。ディフェンスの質も先走る、前のめりのディフェンスから改善されたと感じる。

しかし選手もプロとは言え、そのような、心技体を維持するのは容易ではない。なので選手はチームで支え合うスタイルの浸透は必須だ。これはどのチームにも言えることだ。上位チームほどディフェンス、オフェンスのむらのない仕上がりを感じる。

しかし秋田の場合は上位に勝っても、下位に負ける不安定さがある。チームカラーのディフェンスをもってしても、そのリバウンドまでを支配されてしまい、得点に伸び悩み委縮をし、リングまでクリエイトできない現象を引き起こす。

リバウンドまでが本来ディフェンスのはずだ。今シーズンディフェンスリバウンドがリーグで最下位では悲しい。

その流れが悪いままに、ともすればチームの約束事に縛られているかのよう、もどかしさを感じる場面が多々あるようにも見えてしまう。素直にアタックしてほしいし、フリーでは思い切って打ってほしい。

選手のファイティングスピリットが40分持続しても、勝負所の判断、ミスが出やすいし、逆に相手のスコアラーにやられるリスクもある。

秋田には、ある程度、日本人選手もタレントがいると思う。熊谷、中山、赤穂、田口と経験は言うことがないだろう。しかしそれでもB1昇格組にさえ負けてしまう。

外国籍も守れて走れる。フランス代表、ナイジェリア代表、アジア枠では台湾代表だ。それでも、勝てないのは、その個性を生かし切っていない、何かがあるのではと、疑問さえ感じてしまう。

勝ちきれないで負ける時、素直にリバウンドに強いクーリーみたいな選手が一人いれば、インサイドで打開できる選手がいればと思う。メコウル、モランが出来そうではあるし可能性も十分あると思うのだが、アジャストの波があり、埋没してしまっているかのようにさえ感じてしまう。

何度も言っているが、チームとしてボールを受けた時、その選手はセルフィッシュにクリエイトをし、チームの助けにならなければいけないと思う。そうした集団になってほしいのだ。

そろそろ、チーム編成というものを、一度改めて、戦術の見直しをし、大胆な発想で秋田再構築する時期に来ていると感じるのだ。

ケンゾーHCのこれまでの実績からしても、東地区上位に食い込むことは出来なかった。CSカムバックも他チームの戦力強化で容易ではなくなった。それどころかB1昇格してきたばかりのチームにさえ、負けてしまう危機も現実問題となってきた。

将来、Bプレミア入りしてある程度の戦力の均等化が図られるかもしれないが、それでも上位に食い込めるだけの指導力が、今求められている。

攻撃は最大の防御。バスケは点取りゲームであることを忘れてはならない。毎試合ダントツで勝ってほしいいとは決して言わない。最後1点でも勝てばそれで、いいのだから。