ピンダーがチームを離れ、マクリーンが戻ってきた。だけど、まだ万全とは言えない。そんな中で迎えたシーズン最終節、ホームCNAアリーナ☆あきたでの佐賀バルーナーズ戦。秋田ノーザンハピネッツにとっては、勝敗以上に「今のチームで何を見せられるのか」が問われる一戦でした。
試合は72-85で秋田の敗戦。中山拓哉がB1通算3000得点を達成し、高比良寛治は安定感のある3Pで流れを呼び、アンジェロ・チョルも立ち上がりからゴール下で気を吐きました。4Qには菅原暉がエンジンに火をつけ、最大19点差から6点差まで詰め寄る場面もありました。アリーナの空気も、まだいけるぞと確かに揺れました。
ただ、勝ち切るには足りませんでした。この試合の痛点は、17ターンオーバーとセカンドチャンスポイント24点を許したことに尽きます。追い上げる力はある。個々の意地も見えた。けれど、自分たちで失ったボールと、相手に拾われ続けたセカンドチャンスが、最後まで重たい鎖のように秋田の足を引っ張りました。
今日の試合の注目点
この日の秋田は、試合前から大きな動きがありました。キアヌ・ピンダー選手との契約解除が発表され、これまでインジュアリーリストに入っていたジャメール・マクリーン選手が復帰。つまり、ただのGAME1ではなく、チーム編成の揺れを抱えたまま戦う一戦でした。
その中で注目したかったのは、まずインサイドの踏ん張りです。佐賀にはレイナルド・ガルシア、タナー・グローヴス、デイビッド・ダジンスキーと、強さと上手さを持つ選手が揃っています。秋田が彼らのパワーをどこまで受け止め、簡単なゴール下を減らせるか。ここは試合前から大きな鍵でした。
もうひとつは、ピンダーがいない中で誰が点を取りに行くのかです。チョルのゴール下、高比良の外、ウェッツェルのフック、菅原の3P、中山のバックカット。誰か一人に頼るのではなく、チーム全体で得点の形を増やせるかが問われました。
- ピンダー離脱後のインサイドを、チョルとウェッツェルがどこまで支えられるか
- 佐賀のフィジカルな守備に対し、ターンオーバーを減らせるか
- ガルシア、グローヴス、ダジンスキーの強みをどこで止めるか
- 魔の3Qを乗り切り、40分間集中を切らさず戦えるか
- 中山拓哉のB1通算3000得点達成に、勝利を添えられるか
結果的に、注目点の多くがそのまま課題として残りました。秋田は入りこそ良かったものの、佐賀のフィジカルとボールムーブに徐々に押され、3Qに大きく崩されます。4Qの反撃は熱かっただけに、なおさら2Q、3Qの失速が悔やまれる試合でした。
試合結果・速報
2025-26 B1 5/2(土)第36節 VS 佐賀バルーナーズ GAME1
| Q | 秋田ノーザンハピネッツ | 佐賀バルーナーズ |
|---|---|---|
| 1Q | 22 | 19 |
| 2Q | 13 | 23 |
| 3Q | 13 | 24 |
| 4Q | 24 | 19 |
| FINAL | 72 | 85 |
| チームスタッツ | 秋田 | 佐賀 |
|---|---|---|
| 2P | 18/37(48.6%) | 24/40(60.0%) |
| 3P | 9/23(39.1%) | 7/28(25.0%) |
| FT | 9/12(75.0%) | 16/24(66.7%) |
| リバウンド | 35(OR9/DR26) | 37(OR13/DR24) |
| ターンオーバー | 17 | 8 |
| セカンドチャンスポイント | 8 | 24 |
スコアだけを見ると13点差。しかし中身を見ると、秋田が自分たちで勝機を削ってしまった試合でした。3Pは秋田が9/23で39.1%。決して悪くありません。FTも9/12で75.0%です。数字だけなら、外とフリースローは戦える水準でした。
それでも敗れた理由ははっきりしています。佐賀の2P成功率は60.0%。さらにセカンドチャンスポイントは24点。秋田はターンオーバー17本。これだけ相手に攻撃回数と簡単な得点機会を渡してしまえば、どれだけ4Qで追い上げても届きません。悔しいですが、この部分はごまかせない現実です。
【GW5日目】
ハピネッツの試合を見に。
本日負けちゃたけど、明日ラストだからなんとか勝ってもらいたいっス😀#新屋ガラス工房#秋田ノーザンハピネッツ#末廣 pic.twitter.com/XmolSZr74u— 智也 (@t505216w) May 2, 2026
試合内容・ゲームの流れ
1Q チョルが気を吐き、秋田が良い入りを見せた立ち上がり(22-19)
ピンダーが去った後、秋田のオフェンスはどうなるのか。ブースターの視線は、自然とそこに集まりました。そんな不安を少し払ってくれたのが、立ち上がりのアンジェロ・チョルでした。
最初の得点は、中山からチョルへのゴール下。シンプルですが、今の秋田にとっては大きな意味を持つ2点でした。インサイドでまず点が取れる。そこから試合に入れる。これは、チーム全体の呼吸を整えるようなプレーでした。
佐賀はガルシアのポストプレーで返しますが、秋田も中山のフローター、チョルのリバウンドからリズムをつくります。さらに中山のノールックパスから岩屋がバックカット。8-2となり、佐賀がタイムアウトを取る展開になりました。ホームの空気も一気に温まりましたね。
この時間帯、秋田は6-0のランを作りました。チョルがゴール下でテンポよく決め、ウェッツェルのキックアウトから堀田が3Pを沈める場面もありました。さらに高比良のパスカットから、菅原がファストブレイク気味の3Pを決める。秋田らしい守備から走る形も出ていました。
ただし、佐賀の内容も決して悪くありませんでした。むしろボールはよく回っていましたし、オフェンスの終わり方も良かった。序盤はリングに嫌われていただけで、佐賀の攻撃には怖さがありました。グローヴスのインサイド、リバウンドへの絡み方を見ると、秋田がこのまま簡単に逃げ切れる空気ではありません。
1Qは秋田が22-19でリードしましたが、試合の奥にはすでに佐賀のインサイド優位が見え隠れしていました。チョルの10得点は本当に頼もしかった一方で、グローヴスやガルシアを止め切れない不安も残る10分でした。
2Q 佐賀の強みがじわじわ出始め、秋田のリズムが削られた時間帯(13-23)
2Qに入ると、佐賀が少しずつ試合の手綱を握り始めます。角田が3Pを決めて22-22。そこからボール回しを経て、ダジンスキーがゴール下で決め、佐賀が逆転。秋田も中山とチョルのゴール下で食らいつきましたが、佐賀の攻撃にはだんだん厚みが出てきました。
特に厄介だったのは、ガルシアのポストプレーです。身体の強さで押し込み、守りのズレを作る。そこにグローヴスのインサイドも加わり、秋田はペイント内で後手を踏み始めます。29-33となったあたりから、アリーナの空気にも少し重さが出てきました。
秋田はゾーンも使いましたが、佐賀は井上の3Pで29-36。守り方を変えたところを、きっちり突いてきました。ここは佐賀が上手かったです。無理に個人技だけで押すのではなく、秋田の守備が動いた瞬間にボールを運び、空いた場所へ落とす。人とボールが動くチームは、見ていて嫌な予感がします。
秋田にも反撃の芽はありました。メザーが久しぶりの出番でドライブを決め、ウェッツェルもゴリ押しのフックで得点。サードチャンスをものにして35-39まで食らいつく場面もありました。こういう泥臭い得点は、秋田が本来もっと増やしたい形です。
しかし、最後の終わり方が痛かった。ハレルソンの3Pが外れた後、ダジンスキーがルーズボールを拾い、そのまま3Pをねじ込む。35-42。前半終了間際のこの一本は、数字以上に重たい失点でした。せっかく耐えていた時間帯に、最後の最後で相手に追加点を許す。あの場面でルーズボールを取り切れなかったことが、この試合全体のセカンドチャンス問題を象徴していました。
3Q 魔の3Qがまた顔を出した。35-54まで広がった重すぎる時間(13-24)
秋田ブースターにとって、3Qの入りはどうしても身構えてしまう時間帯です。そしてこの日も、嫌な予感が現実になってしまいました。佐賀は後半の出だしから、自分たちの強みを迷わずぶつけてきます。
ガルシアのパワープレー、ダジンスキーのフック、さらにガルシアからダジンスキーへのゴール下。佐賀はシンプルに、強い場所で強いプレーを選びました。対して秋田は、難しいショットが増えていきます。ボールが止まり、シュートまでの形が苦しくなる。まるで坂道を登るように、1本の得点が重くなっていきました。
佐賀はウェッツェルのフックも守り、角田の3Pで35-54。ここで点差は19点まで広がります。1Qの勢いを思えば、あまりにも苦しい流れでした。前半まではまだ試合の中にいたのに、3Qの数分で一気に遠くへ持っていかれた感覚です。
それでも秋田は完全には沈みません。ここで火を灯したのが高比良です。連続3Pを沈め、佐賀にタイムアウトを取らせました。44-56。高比良の3Pは、単なる得点ではありません。沈みかけたチームに、まだ終わっていないぞと叫ぶような一本でした。
さらに高比良のアタックに土屋が走ってフォローし、48-60。こういう走るプレーが出ると、秋田らしさが戻ってきます。ただ、追い上げかけたところで堀田の3Pは決まらず、逆にグローヴスに3Pを決められて48-66。最終クォーターへ向かう時点で、差は18点に広がっていました。
3Qの秋田は13得点、佐賀は24得点。ここがこの試合の勝敗を大きく分けた時間帯でした。良い時間があるだけでは勝てない。悪い時間をどれだけ短くするか。今季何度も突きつけられてきた課題が、またホーム最終節の舞台で重くのしかかりました。
4Q 菅原が火をつけ、6点差まで迫ったが、最後の扉を開け切れなかった(24-19)
18点差で迎えた4Q。それでも秋田は諦めませんでした。ウェッツェルのフリースローで点を動かし、菅原がスチールで流れを呼び込む。セカンドチャンスからの3Pは外れましたが、次のチャンスでコーナー3Pを沈めます。55-66。菅原の一本で、アリーナの温度が明らかに上がりました。
そこからボールムーブでチョルがゴール下へ。ファウルを受け、フリースローで1点を加えて56-66。10点差です。さっきまで遠くに見えた佐賀の背中が、少しずつ手の届く距離に近づいてきました。
そして、この日忘れてはいけない場面が訪れます。中山がバックカットでファウルをもらい、フリースローを決めてB1通算3000得点を達成。苦しいシーズン、苦しい試合の中でも、中山が積み上げてきたものは確かです。派手な数字だけではなく、守備、走力、泥臭さ、チームへの献身。その全部が重なった3000得点でした。
マクリーンのフリースローも決まり、62-68。最大19点差から6点差です。ここまで来ると、もう一押しで本当に分からない。会場にいたブースターも、配信で見ていた人も、同じように息を詰めたはずです。
しかし、ここから佐賀は崩れませんでした。ガルシアの強みを生かし、秋田が止めたい場所でしっかり点を取ってくる。秋田は残り3分でメザーのターンオーバーもあり、流れを完全には掴み切れません。阿部のシュートミスに助けられる場面もありましたが、そこで一気に畳み掛けるところまで行けませんでした。
ウェッツェルのパスからファストブレイクで高比良がねじ込み、菅原も4本目の3Pを決めます。最後まで意地は見えました。けれど、大事なところで守れない。相手にもう一度得点される。追い上げては離される。この繰り返しが、72-85という最終スコアに繋がりました。
6点差まで戻したことは立派ですが、勝ちに変えるには、そこからの1本の守備と1本の遂行力が足りませんでした。ここを悔しいで終わらせず、最後の1試合で必ず形にしてほしいです。
スタッツで見る敗因。17ターンオーバーとセカンドチャンス24点が重すぎた
この試合は、感情だけで語ると見誤ります。秋田は4Qに追い上げました。中山の記録もあり、高比良と菅原の3Pもあり、チョルの立ち上がりもありました。ポジティブな材料はあります。
ただ、勝敗を分けた数字ははっきりしています。秋田のターンオーバーは17。佐賀は8。約2倍です。しかもターンオーバーは、ただ攻撃が終わるだけではありません。相手に走られ、守備が整う前に攻められ、体力も空気も削られます。家で言えば、せっかく掃除した床にまた泥を持ち込まれるようなものです。頑張って整えても、自分たちのミスでまた散らかってしまう。
さらにセカンドチャンスポイントは秋田8に対し、佐賀24。ここはかなり厳しいです。リバウンド数だけ見ると秋田35、佐賀37で大差に見えません。しかし、問題はどこで取られたかです。佐賀はオフェンスリバウンド13本。前半だけでセカンドチャンスポイントを大きく稼がれ、秋田は守った後の最後の一仕事で取り切れませんでした。
| 敗因のポイント | 数字 | 試合への影響 |
|---|---|---|
| ターンオーバー | 秋田17、佐賀8 | 攻撃回数を失い、佐賀に流れを渡した |
| セカンドチャンスポイント | 秋田8、佐賀24 | 守った後に取り切れず、失点が重なった |
| 2P成功率 | 秋田48.6%、佐賀60.0% | インサイドの決定力で差をつけられた |
| 3Qスコア | 秋田13、佐賀24 | 後半の入りで試合を大きく持っていかれた |
秋田は悪い時間帯が来た時に、失点を2点で止めるのか、6点、8点まで広げてしまうのかで試合の景色が変わります。今日はその悪い時間が長くなり、しかも相手に追加攻撃まで与えてしまいました。
3Pが39.1%入っている試合で負けるのは、本当にもったいないです。外が入らなかったから負けたのではありません。むしろ外は入っていました。だからこそ、ボールを失う回数と、リバウンド後の失点が痛すぎました。勝つためには、派手なプレーより先に、当たり前のボールを当たり前に守ること。そこをチーム全員で徹底しなければいけません。
今日のスポットライト。中山3000得点、高比良の3P、チョルの奮闘
今日は仙台に帰らず、朝からさとみ温泉♨️、買い物、そしてハピネッツの試合観戦です。今シーズンの観戦は今日が最後。たくさんのブースターが支えているとても幸せなチームです。 pic.twitter.com/zc6OBe7lep
— 暢仁@秋田単身赴任中 (@tskmasato30) May 2, 2026
中山拓哉のB1通算3000得点は、秋田の泥臭さそのもの
中山のB1通算3000得点達成は、素直に祝いたい記録です。もちろん、本人もチームも敗戦の中で手放しには喜べないかもしれません。それでも、この数字は一朝一夕で届くものではありません。
中山は、スコアラーとしてだけ語る選手ではありません。相手ガードへの圧、ルーズボールへの反応、バックカットで一瞬の隙を突く動き、走り続ける姿勢。秋田のバスケットの泥臭い部分を、何年も体で示してきた選手です。
この日の3000得点も、中山らしいバックカットからの得点でした。派手なステップバック3Pではなく、相手の視線が外れた瞬間に裏へ走る。ボールを持っていない時間にも仕事をして、最後に得点へ繋げる。そこに中山らしさが詰まっていました。
中山の3000得点は、秋田で積み重ねてきた汗と我慢と責任感の証です。だからこそ、本当は勝利で飾りたかった。明日の最終戦では、この記録に続くような勝利の景色を見せてほしいです。
高比良寛治の3Pは、今の秋田に必要な火種だった
高比良は14得点。特に3Q、佐賀に突き放されかけた場面での連続3Pは大きかったです。35-54まで広がった時、正直なところ、試合の糸が切れてもおかしくありませんでした。そんな中で高比良が外から撃ち抜き、佐賀にタイムアウトを取らせた。あれは数字以上に価値のあるプレーでした。
今の秋田は、得点が止まる時間に誰が責任を持って撃つのかが課題です。迷ってパスを回し、最後に苦しいシュートになるくらいなら、打てる選手が腹をくくって撃つ方がいい。高比良の3Pには、その腹の決まり方がありました。
もちろん、彼にももっと求めたい部分はあります。外だけでなく、アタックからファウルをもらう形、守備で相手の主力にストレスをかける時間、勝負どころでのもう一段強いプレー。そこまでやってこそ、秋田を勝たせる選手になれます。
良いシュートを決めたで終わるのではなく、次は試合を勝ち切る流れまで持っていってほしい。高比良には、それを期待したくなるだけの安定感が出てきています。
チョルの立ち上がりは希望。ただし40分の中でどう生かすかが次の課題
アンジェロ・チョルは、1Qから本当に良い入りを見せました。ゴール下でテンポよく決め、リバウンドにも絡み、秋田の不安を少し和らげてくれました。ピンダーがいない状況で、インサイドの得点源として存在感を出したことは大きな収穫です。
ただ、佐賀のインサイド陣と比べると、チームとしての使い方にはまだ差がありました。佐賀はガルシア、グローヴス、ダジンスキーをそれぞれの得意な場所で使い、ボールを動かしながら効率よく攻めました。秋田はチョルが良い形で入った時間帯は強かったものの、それを40分の中で継続するところまではいきませんでした。
チョルの良さは、迷わずゴールへ向かうテンポです。受けてから考えるのではなく、受けた瞬間にリングへ向かう。そのスピードは相手守備を後手にできます。だからこそ、周りがどう良い角度で渡すか、どうスペースを作るかが重要になります。
チョルの1Qは、ピンダー離脱後の秋田に残されたインサイドの希望でした。明日の最終戦でも、最初から彼を乗せる形を作りたいですね。
佐賀バルーナーズの強さ。ガルシアが試合を壊さず、締めるべき場面で締めた
佐賀は3Pが7/28で25.0%。外が爆発した試合ではありません。それでも85点を取り、勝ち切りました。理由は、やるべき場所を間違えなかったからです。
ガルシアは22得点、6アシスト。数字だけでなく、苦しい場面での落ち着きが目立ちました。秋田が6点差まで迫った4Q、佐賀は慌てずにガルシアの強みを使いました。ポスト、ドライブ、味方への展開。スピードを上げるところと、落ち着かせるところの判断が上手かったです。
グローヴスは17得点11リバウンド。ダジンスキーも16得点。秋田にとって嫌だったのは、この3人がそれぞれ違う形で効いてきたことです。ガルシアはパワーと判断、グローヴスはインサイドとリバウンド、ダジンスキーはゴール下と外。守る側からすると、ひとつ止めても次が来る状態でした。
秋田が追い上げた時、佐賀がバタバタしなかったことも大きいです。普通なら最大19点差から6点差まで詰められると、会場の空気に飲まれます。しかし佐賀は、最後に自分たちの強みへ戻りました。強いチームは、困った時に帰る場所があります。今日はその差も出ました。
佐賀は派手に撃ち勝ったのではなく、秋田のミスとリバウンドの隙を逃さず、勝つべき形で勝ちました。悔しいですが、ここは相手を認めるしかありません。
ミックHCと高比良の言葉にあった、秋田が最終戦で見せるべき姿
試合後、ミック・ダウナーHCは佐賀のパフォーマンスを称えたうえで、ホームゲームでありながら相手の方がアグレッシブでフィジカルだったことを悔やみました。特に前半だけで多くのオフェンスリバウンドを奪われ、セカンドチャンスポイントを22点も許したことを重く見ていました。
また、17本のターンオーバーから21点を許した点にも触れています。これはまさに試合の核心です。スイッチディフェンスへの対策は練習していた。それでも試合の中で遂行しきれなかった。準備したことを本番で出せない。この悔しさは、チーム全体で受け止めなければいけません。
高比良も、前半の悪さ、セカンドチャンスポイント、ターンオーバーからの失点を厳しく振り返っていました。今季は前半でリードしても3Qの入りが悪かったり、前半が悪すぎて後半に追い上げても届かなかったり、同じような負け方が多いという言葉は、本当に重いです。
残された試合は、もう明日の1試合だけです。修正します、次に生かしますではなく、明日やるしかありません。戦術が100%うまくいくとは限らない。シュートが入る日もあれば、入らない日もあります。でも、リバウンドに飛び込むこと、ルーズボールに体を投げ出すこと、チャージを取りにいくこと、戻りをサボらないこと。そこは気持ちで変えられます。
ハイライト動画
ミック・ダウナーHCコメント
<試合の総括>
まずは佐賀さんの素晴らしいパフォーマンスを称えたいと思います。
我々より良いプレーをしていたと感じています。
我々としては、ホームゲームでありながら相手の方がアグレッシブに、フィジカルにプレーしていたことが非常に残念です。
前半だけで多くのオフェンスリバウンドを奪われ、そこからセカンドチャンスポイントを22点も許してしまったのは大きな痛手でした。
ホームで絶対に見せてはいけないパフォーマンスだったと思っています。
また、自分たちのターンオーバーの多さも敗因の一つです。
17本のターンオーバーから21点を許しては、勝利を掴むのは難しくなります。
相手のスイッチディフェンスに対して、練習では対策を立てていましたが、試合の中で遂行しきれなかったことが悔やまれます。
試合後、チームには「悪い時間帯もあるが、良い時間帯もある。良い時間帯をどれだけ長く継続できるかが我々のチャレンジだ」と伝えました。
第1クォーターから第4クォーターの最後まで、エキサイティングなバスケットを見せ続けることが自分たちの使命です。
秋田のファンは、シュートが入った時だけ喜ぶ方々ではありません。
リバウンドで体を張り、ルーズボールに飛び込み、チャージングを取って相手のオフェンスを壊す姿を求めているはずです。
チームのため、秋田のために自己犠牲を払ってプレーする。
明日は戦術的なことを100%遂行できるかは分かりませんが、少なくとも「勝ちたい」という姿勢、勝つための努力だけは、選手全員に見せてほしいと願っています。
髙比良寛治選手コメント
<試合の総括>
試合の内容としては、特に前半が良くありませんでした。
セカンドチャンスポイントを前半だけで22点も許してしまい、後半は2点に抑えたものの、トータルで24点。
ターンオーバーからの失点も多く、それらを合わせると失点の約半分をそこでやられてしまいました。
これでは厳しい戦いになります。
前半にそれだけやられてしまったのは、佐賀さんのハードなディフェンスに対して自分たちが引いてしまい、相手のやりたいバスケットをさせてしまったからだと感じています。
絶対に勝たなければいけない試合だったにもかかわらず、入りがものすごく悪かった。
今シーズンは、第1・第2クォーターでリードしても第3クォーターの入りが悪かったり、逆に前半が悪すぎて後半に追い上げても届かなかったりと、同じような負け方の展開が非常に多いです。
そこを改善しなければなりませんが、残された試合は明日の1試合しかありません。
今日、会場にはいつも以上に多くのお客さんが来てくださっていた印象があります。
これだけ結果が出ていないチームに対しても、ファンの皆さんは足を運んで見に来てくださっています。
そういった方々に恩返しができる機会もあと一試合だけですので、全員が責任を持ってやらなければいけないと思います。
ダウナーHCがいつも言っているように、まずは全員がスタンダードを高く持たなければ、勝つチャンスはゼロに近いと思います。
自分たちが勝つために必要なものを全て出し切り、明日は出だしから自分たちのゲームにできるよう、強い気持ちで入らなければならないと思っています。
最後に
負けました。悔しいです。しかも、ただ力負けしただけではなく、自分たちで相手にチャンスを渡してしまった負け方でした。17ターンオーバー、セカンドチャンスポイント24点。ここを見ないふりして、よく追い上げたねだけで終わるのは違います。
でも、それでも光はありました。チョルは立ち上がりからゴール下で気を吐きました。高比良の3Pは、沈みかけた試合に火を戻しました。菅原は4Qにエンジンをかけ、会場の空気を変えました。中山はB1通算3000得点という大きな節目にたどり着きました。マクリーンも戻ってきました。まだ、全部が終わったわけではありません。
明日の最終戦で見たいのは、きれいな負け方ではなく、秋田らしく泥だらけで勝ちに行く姿です。シュートが入るかどうかは、その日にならなければ分かりません。けれど、ルーズボールに飛び込むか、リバウンドで体を張るか、相手の一歩目を止めるか、戻りを最後まで走るか。そこは自分たちで選べます。
台所に立っていて、鍋が吹きこぼれそうになった時、火を弱めるだけでは足りないことがあります。いったん蓋を開けて、ちゃんと向き合わないといけない。今の秋田も同じです。悪い時間帯が来た時に、ただ流れが悪いで済ませるのではなく、誰が声を出し、誰が体を張り、誰が一本止めるのか。そこを明確にしなければ、また同じ展開になります。
残りは1試合。このメンバーで戦える時間も、もう長くありません。だからこそ、明日は最初の1ポゼッションから命をかけるように入ってほしい。中山の3000得点を、ただの記録で終わらせないでほしい。高比良の言葉通り、来てくれたブースターに恩返しできる機会はあと一度です。
勝ちたい姿勢だけでは足りない。勝つための行動を、40分間続けてほしい。リバウンド、ルーズボール、チャージング、戻りの一歩、声の一つ。秋田のブースターは、そこを見ています。明日は勝って終わりましょう。悔しさを、最後の最後で歓声に変えてください。
