第104回全国高校ラグビーは12月27日、花園ラクビー場1回戦、秋田工は高川学園と戦った。秋田工業ラグビーは全国最多、出場72回、優勝15回を数える。
伝統ある強豪校としての底力を示し、初戦を制した
秋田工は、開始早々テンポよく、前半2分、2年生WTB近藤龍之介のトライを皮切りに、立て続けに3本のトライを決めて勢いをつけた。
しかし、ペナルティやミスが重なり、高川学園に流れを渡した。
後半12分には28-29と逆転を許したもの、そこから本来の力を発揮して見事に巻き返した。
強力なFW陣を武器に、逆境を見事に返した。
スクラムでは相手を圧倒し、徐々に敵陣深くまで攻めていった。
後半17分、最後は2年生WTBの川瀬雄介が中央付近でトライを決め、逆転に成功。
続けて3年生SO三浦勇大のゴールも確実に確定、スコアを35-29とすると、そのリードを守り切った。
初勝利を挙げた沢木賢一監督のコメント
「2大会連続での初戦敗退は許されない。(逆転の要因は)意地しかない」「選手たちも本当に負けられないという気持ちが出たのかなと思う」と話した。
高校日本代表候補で主将のNo・8三浦颯のコメント
「去年の悔しさを持って始まった。頑張ってきて良かったです」と安堵(あんど)した。
最後に
うーん、試合直後、秋田工のペースかと思った。序盤で大量得点をした秋田はミスが目立ち、相手の高川学園が風下なのに、展開ラクビーを仕掛け、一気に畳みかけた。秋工もディフェンスで応戦するも、高川学園はしたたかだった。
秋工もゴールに迫るが、ターンオーバーをしてしまい、流れは高川学園だった。
後半は本当に強力FWでじわじわプレッシャーを与え、基本動作に徹した。サインプレーも決まり逆転、最後まで圧を弱めないで逃げ切った。
こうして苦労して、勝った勝利こそ、実はいいのかもしれない。楽勝してしまうと、大事なものが見えなくなるからだ。
次回は12月30日山梨学院(山梨)と。是非とも勝利してお正月を花園で迎えてほしい。秋工ラグビーの挑戦が続きますように。