プロボクシングの井上尚弥選手は先に行われた、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝でIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を259秒で完全決着した!
この試合前にはエマヌエル・ロドリゲス陣営が公開練習の際に、井上尚弥のトレーナー(父)がスマホで撮影を開始したのを、見つけると相手のトレーナーが父を手で突っぱねた。その後も凄いにらみで、威嚇した。
幸い井上尚弥選手はその場にいなかったし、もしもその場にいたら、場外乱闘という一幕もあったと思う。それだけ、ピリピリしたムードだった。
後でその話を聴いた井上尚弥選手は完全にスイッチが入ったよう。「必ずぶっ倒す!」と。
1ラウンドで様子を見るも、相手が最初からプレッシャーをかけてくる。合わせのカウンターがお互いに空をきる。しかしこの責めぎ合いで、井上尚弥選手は冷静に分析をしていた。
「このスピードなら左ジャブが当たる」と。
1ラウンド終了で父から「それじゃあ、リラックスしていこう!」と簡単な支持を聞き入れると、尚弥選手は膝を柔らかくし、前傾姿勢に変化した。そうすることで、1段も2段もギアが上がった。
Rule #1: Don't mess with @NaoyaInoue_410's father or there will be hell to pay 🔥😈#InoueRodriguez @WBSuperSeries pic.twitter.com/IeMcaDR0Ni
— DAZN USA (@DAZN_USA) 2019年5月20日
1度目のダウン後、相手陣営のトレーナーの前で、「どうだ!」と言わんばかりのパフォーマンスをしようとしたのを「ボクシングはスポーツだから」といって、自粛し、大人の対応を見せた。
さらに相手の弱点であるボディーにパンチを集めて、戦意喪失させた。あの表情はあまりの恐怖を味わった顔だった。完全に破壊したし、トラウマとなって今後の現役選手生活に深く亀裂を負わせたのは事実だろう。
果たして立ち上がれるだろうか?
相手陣営は完全に、試合前からして、作戦ミス!は明白。公開練習にあんなことしないで、堂々と構えていればよかった。それなのに、1ラウンドから早い展開に持ち込み、ペースを握ってKOを狙うも逆に、喰らってしまうとは。
井上尚弥選手はほとんど綺麗な顔で帰国した。この選手は一体どこまで強くなるのだろうか?誰が倒すのだろうか?今後も慢心することなく、精進をしていってほしい。心技体が充実し、尊敬されるボクサーになってほしい。
日本が生んだ世界最強のボクサーの黄金時代を見れる我々は本当に幸せものだ。