連戦の2日目、ロスターは実質8人。正直、体力もサイズも足りないのに、それでも最後に10点差まで戻してみせました。勝ちには届かなかったですし、悔しさは重たいままです。それでも、後半の守り方と、終盤の追い上げには確かな手応えも残りました。
そして今日の物語は2本立てです。ひとつは、ミックHCが8人をやりくりしながら40分を成立させたこと。もうひとつは、小川がエバンスの間合いと判断を吸い込みながら、苦いミスも含めて一段ずつ成長していったこと。負け試合でも、伸びる芽はちゃんと光ります。
今日の試合の注目点
- 昨日の反省を踏まえ、ゾーンではなくマンツーマンで最初から勝負
- サイズ差をどう受け止めるか。特にリバウンドとペイントの攻防
- エバンスが試合を作る時間帯を、どう短くするか
- 終盤の追い上げを、最初の10分から出せるか
試合結果・速報
2025-26 B1 2/8(日)第22節 VS広島ドラゴンフライズGAME2
| Q | 秋田 | 広島 |
|---|---|---|
| 1Q | 21 | 26 |
| 2Q | 16 | 23 |
| 3Q | 10 | 16 |
| 4Q | 22 | 14 |
| FINAL | 69 | 79 |
| チームスタッツ | 秋田 | 広島 |
|---|---|---|
| 2P | 17/42(40.5%) | 24/40(60.0%) |
| 3P | 9/28(32.1%) | 3/29(10.3%) |
| FT | 8/15(53.3%) | 22/34(64.7%) |
| リバウンド | 39(OR16/DR23) | 54(OR23/DR31) |
| ターンオーバー | 11 | 14 |
| ポイントフロムTO | 17 | 8 |
| ペイント内得点 | 28 | 48 |
| セカンドチャンス | 21 | 21 |
| ファストブレイク | 11 | 8 |
| ベンチポイント | 20 | 21 |
数字がそのまま痛点を突いてきます。広島の3Pは3/29で沈んでいたのに、それでも勝ち切られました。理由はシンプルで、ペイントとリバウンドで、試合の芯を握られたからです。
試合内容・ゲームの流れ
1Q マンツーで入り直したのに、序盤のランで息が詰まりました(21-26)
秋田は昨日の反省をすぐに形へ。立ち上がりはマンツーマンでスタートし、簡単に外を打たせない意識が伝わりました。広島も同じく守備の圧を上げてきて、序盤から空気が重たい展開でしたね。
ただ、最初の波は広島が先に掴みました。三谷のドライブ、そしてコーバーンのゴール下で6-0のラン。秋田の初得点はメザーのドライブでこじ開けましたが、追いかける側の呼吸になりました。
そして痛かったのが、流れの切れ目でのターンオーバーです。小川のミスから三谷にそのまま走られ、8-19でタイムアウト。今の台所事情を考えると、この失点は体力を削られます。失点は点差以上に、足を重くします。
それでも、秋田が良かったのは戻し方です。菅原から走っているウェッツェルへ繋いでトランジションを完成。中山の3Pも刺さり、ノールックの流れからウェッツェルがダンクを叩き込む場面も出ました。苦しい時ほど、走って息を吸い直す。これが秋田の生命線になりました。
2Q スミスの外とドライブ、そしてFTでじわじわ削られました(16-23)
2Qは広島がインサイドへ挑み続け、秋田は土屋のミドルなどで応戦しました。ですが、ここでスミスが効きました。3P、ドライブ、そしてもう一発。止めたと思った瞬間に、また火が点く。あのしぶとさは厄介でした。
秋田にも反撃の形はありました。エバンスのところでスチールを奪ってウェッツェルが切り込む、さらに中山のプレッシャーでバックコートバイオレーションを誘う。守備から走って点を取る秋田らしさは、前半でも確かに見えました。
37-42まで戻した場面もありましたし、コーバーンにオフェンスファウルを取らせるなど、インサイドでの踏ん張りもありました。けれど、ここで差が広がった原因は、派手さよりも地味なところでした。フリースローの精度です。広島は34本も打ち、秋田は15本。しかも秋田は53.3%で落としてしまい、追い上げの勢いがそこで止まりました。前半を37-49で折り返し、体力と点差の両方が苦しくなりました。
3Q 得点が乾いていく時間帯、エバンス起点で突き放されました(10-16)
3Qの入りはいきなりヒヤッとしました。寺嶋のパスカットから山崎が3Pを狙う流れ。外れたのが救いでしたが、気持ちが冷えるタイプの入りでした。
秋田は高比良のミドルで点を探しつつ、ウェッツェルを休ませながら何とか回します。ただ、この時間帯の広島はエバンスがハンドラーにも司令塔にもなって、攻めの形を崩しません。秋田が守り方を変えても、エバンスが一拍置いて、味方の良い場所へボールを届けます。
それでも光ったのが、小川とメザーの繋がりでした。パスを回し、最後にメザーがコーナーの小川を見つけて3P。45-62。こういう一本は、スタミナが削られた終盤に効いてきます。
さらに終盤、ウェッツェルがコーバーンの上からワンハンドダンクを叩き込みました。あの一撃は、点以上に心臓を揺らします。ファウルを誘うような強いアタックにも見えましたし、勝負の匂いを残しました。
4Q 47-70の崖から、10点差まで戻した執念(22-14)
4Qの最初、広島は容赦なく踏み込みます。三谷のドライブ、ハイローからエバンス。秋田は47-70でタイムアウト。ここは正直、目の前が暗くなる数字でした。
それでも、秋田は折れません。土屋がリバウンドで身体を張り、メザーが3Pで息を吹き返します。土屋がファウルアウトしてしまったのは痛すぎましたが、そこからは日本人組が意地を見せました。
高比良が積極的に3Pを撃ち抜き、元田がフローター、さらに連続3Pで7-0のラン。60-74。ここで広島がタイムアウトを切りました。やっと、相手の喉元に手が届く距離まで戻した感覚がありました。
小川も3Pで粘り、63-76。中山は退場リスクがちらつく状況でも、スミスに手を伸ばし続けてスチール寸前の圧をかけました。菅原もトラベリングを誘うなど、点にならない仕事で空気を変えます。
最後まで高比良のアタック、Wチームの隙間からメザーがドライブで加点し、69-79。10点差まで戻したことを喜ぶかどうかは、気持ちが割れるかもしれません。でも、8人でここまで戻すのは簡単ではありません。だからこそ、この粘りを次の勝ちに繋げたいです。
スタッツで刺さる敗因と、次に繋がる収穫
悔しいけれど、今日は負け筋がはっきりしています。広島にペイント内48点、リバウンド54本(OR23)を許しました。ここを押し返せないと、相手の3Pが3/29でも勝ちを持っていかれます。
秋田はポイントフロムTOで17点、ファストブレイク11点と、守備から走る形は作れました。つまり、悪い試合ではありません。ただ、2Pが17/42で40.5%。中で決め切れない時間が続くと、体力が削れて守備も遅れます。さらにFTが8/15。ここは本当にもったいなかったです。勝負どころで呼吸を整える場所なのに、逆に自分たちの息が乱れました。
今日のスポットライト 小川がエバンスから盗み始めたもの
小川は序盤に痛いターンオーバーがありました。ここは厳しく言います。ロスターが薄い日は、ミスがそのまま失点になりやすいですし、戻る足も重くなります。
それでも、今日の小川には面白さがありました。メザーがコーナーを見つけた3Qの3P、4Qの粘りの3P。ああいう一発を撃てるのは、コートの呼吸を読めている証拠です。何より、相手の主役がエバンスだったからこそ、学べる材料が山ほど転がっていました。
エバンスは25点だけでは終わりません。14リバウンド、6アシスト。得点の前に、試合の形を作ります。スピードを上げ下げして、ヘルプを一歩だけ引き寄せて、味方の良い場所へ渡す。派手なパスではなく、チームが気持ちよく打てる角度を選ぶ。小川がこれを近くで浴びたのは、経験として大きいです。
次は、ミスを減らしながら同じ景色を見たいですね。学んで終わりではなく、奪って使って勝つ。小川にはそこまで期待しています。
ハイライト動画
ミック・ダウナーHCコメント
<試合の総括>
まずは広島さんの戦いぶりが素晴らしかったと思います。
私たちも昨日よりは良いディフェンスができたと感じていますし、特に後半の守備に関しては手応えがありました。
しかし、昨日と同様、最終的には相手の力に押し切られてしまったという印象です。
スミス選手の得点力はもちろんですが、何よりもエバンス選手がチームのプレーをクリエイトする能力、そしてアシストする能力が素晴らしかったです。
今日の試合に関しても、最後まで彼らに対する自分たちの守備の答えを見出すことができず、反撃しきれずに終わってしまいました。
私たちのチームはビッグマンの数が限られていて、昨日のGAME1ではビッグマンへの負担を軽くするためにゾーンディフェンスを使いましたが、その結果3Pシュートを許してしまいました。
そこで今日はマンツーマンに戻して対応しましたが、そうなると今度はインサイドを攻められ、リバウンドを取られ、フリースローを与えてしまった場面も含め、やはり相手のサイズが大きな脅威となりました。
スタッツにも表れている通り、インサイドにおける広島さんのアドバンテージを覆すことができませんでした。
髙比良寛治選手のコメント
2連敗という結果になり、非常に悔しく思っています。
選手が少ないという現状は変えられませんが、その限られたチャンスの中でどう勝機を見出すかを探らなければいけません。
決して勝つチャンスがゼロだったわけではないと思っています。
最後まで諦めずに戦い抜いたと思ってもらえることは光栄に思いますが、プロとして結果を出さなければなりません。
今回の試合や宇都宮戦、FE名古屋戦のように良い試合をしたというのはあくまで過程の話です。
プロとしてバスケをしている以上、見ていて楽しいと思ってもらえる試合を提供するのは当たり前のことで、勝利という結果が伴わなければ意味がありません。
負けたけれど良い試合だったで終わってしまっては、何も変わりません。
そこからどうステップアップし、勝ち癖をつけていくかが重要です。
来週はホームで茨城戦が控えています。
今いるメンバー一人ひとりが責任を持って戦い、まずはGAME1で1勝を掴み取りたいと思います。
最後に
10点差まで戻したことは、慰めではなく材料にしたいです。後半の守備の手応え、走って点を取る形、そして小川がエバンスの試合の作り方に触れたこと。全部、次の勝ちに繋がります。
ただし、ここは甘くしません。ペイント48点とリバウンド54本を許して勝てる日は少ないです。2Pの決定力とFTの精度も、勝ち癖をつけるなら必須になります。頑張ったねで終わらせず、悔しさをちゃんと改善へ回しましょう。
次はホームで茨城との2連戦。まずはGAME1で1勝。ロスターが揃い切らなくても、秋田の泥臭さが勝ちに変わる瞬間を見せてほしいです。ブースターも、声と熱で背中を押しましょう。
