ケンゾーHC復帰これぞ秋田のあるべき姿!川嶋選手がクラッチシュートで仙台の夢を打ち砕く!

さあ、今シーズンも残り7試合になった。秋田は東地区3位を目指しての戦いだ。ケンゾーHCも復帰を果たしチームにとって、あるべき姿が整いつつある。それはあくまで今の選手でできる時間は残り少ないが、秋田伝統のディフェンスや、今期目指したオフェンスの形だろうか?それらをやり切るのが一つの使命でもある。まずは復帰第1戦目の仙台から。

試合結果・速報

2022-23 B1第33節4月19日秋田ノーザンハピネッツVS仙台89ERS

秋田|19|25|22|29|=95
仙台|30|17|23|19|=89
秋田はケンゾーHC采配に戻ってから、タイムシェアを小刻みに行った。なんとスタメンは小栗選手、多田選手が連ねた。これだけでも本当にわくわくする。
秋田はタイムシェアを小刻みにしながら、選手をコートに送り出した。ああ、このシーンはなんか懐かしい感じだった。

その小栗選手も肩の力が向けて自らランニングフローターを決め、キッド選手の3Pをアシスト、テンポのいい試合を作った。

しかしディフェンスの強度的には甘く、仙台のアウトサイドシュートの精度が良かったのも加わり30点も与えてしまった。1クォーターだけで11点差は想定外だったが、不思議と、冷静に受け止めた。

2クォーターでは早速秋田は修正した。ディフェンスのギアを上げて、伊藤選手がスチール成功、ザック選手がダイブ2スロー。選手自身の動きは良かった。キッド選手もキャッチ&シュートで3Pを決めれば、キッド選手のアシストでザック選手のダンクで29-32と確実に追い上げた。

さらには仙台のトーマス選手に中山、多田選手でWチームを仕掛け、ボールを奪う。ファストブレイクで大浦選手のアシストでザック選手がゴール、中山選手の3Pで38-36と逆転した。

仙台も岡田選手、ブース選手の3Pで再逆転、白熱した試合になった。仙台はターンオーバーが11。それでもアウトサイドシュートの精度がよく得点で上回った。

カンター選手も3Pが好調だった。彼は元々ケンゾーHCにあこがれて入団を決めた。シーズン始まりケンゾーHCの不在や彼自身のケガを乗り越えてやっと本来の力を取り戻しつつある。来季の去就は定かではないが、トルコ魂を見せつけてほしい。

勝負は最終4クォータまでもつれた。残り2分58秒で84-84。ザック選手のゴール下、キッド選手の3Pへのファールでフリースロー3本を沈めた秋田が有利に立つ。ファールを犯したトーマス選手が意地のコーナー3Pを決めた。

最後90秒。ペイントエリアのわずかな花道を川嶋選手が駆け上がりレイアップで93-89で勝負あり。川島選手のクラッチプレーで突き放した。

ハイライト動画

秋田ビッグプレー動画

ケンゾーHCコメント

まずは、こうしてチームを指揮することができて嬉しく思うと同時に本当に感謝しています。
周りの方々のサポート、クラブのサポート、ケビンがこれだけチームに貢献してくれて、選手たちも一生懸命プレーしてくれてこうやって勝てて本当に素晴らしい一日になりました。
展開としては中々練習ができない中で、選手たちがよくやろうとしてくれて、ミスはある中でも40分間戦って最後競った状況でも落ち着いてプレーできたのは今までこの53試合でチームが積み上げてきたものなのかなと思います。本当にケビンとチーム、チームスタッフに感謝しています。次の宇都宮戦はすぐなのでそこに向けてしっかり準備をしてまたここで戦えることを楽しみにしています。
引用:https://northern-happinets.com/news/detail/id=17554
「妻が亡くなって毎日泣いています。今日も車でここに来る途中、涙を流しました。だけど、それ以上に笑っています。子どもたちや皆さんがいて、今日勝ってくれた。最高です。しっかり前を向いて、上を向いて、皆さんの力を借りながら生きていきます。この秋田が大好きです。このチームが大好きです」
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/b2a644de4b73a76c978febc6536cce1d1a4c9e60

最後に

競う展開にも動じずに、ケンゾーHCは選手を信頼してタイムシェアを重ねていく。ミスもある、しかし淡々とやり続け、タイムアウトで修正した。タイムシェアのおかげで体力も温存でき、指示をこなして選手が答えた形だ。

これこそケンゾーHCが、大好きな秋田で完成させたかったあるべき姿なのだろう。だからケビンHC代行には、自身の考えは封印して、わきまえて言わなかったのだろうか。

今シーズンの秋田は連続のCS出場を目指しての戦いだった。しかしケンゾーHCの離脱、センタープレーヤーの外国籍選手の変更でチームの調整は遅れてしまった。加えて帰化、アジア枠のハンディキャップ。それらを踏まえて日本人選手はよく頑張ったと思う。

しかし、競った試合で勝てない試合が物語る。オフェンス力の課題は付きまとった。アウトサイドシュートの精度が良かった試合はあるものの、ひとたび悪くなったら停滞する。個の力は言に及ばず、明らかに上位チームとの差は歴然だった。

スコアラー的な選手は必要ない?もはやそんなことは言っていられないのが実情だ。球団は目を覚ます必要がある。もちろん日本人選手の積み上げも大事。要は出る選手が活躍するチームバランスで勝つということ。

秋田は残念ながら、他のチームよりは今一ついびつな感じだったと思う。

だから来季はまず帰化枠、アジア枠、外国籍選手の改革は必須だろう。ここはぶれずにしっかり構築してほしい。そして日本人選手は、多田選手の扱いは悩ましかった。頭角を現すプレーには及ばなかったと思うが、どうにかできなかったろうか?

いずれにせよ、現在のメンバーにもオファーが来ていると思うし、去就が注目される。

ケンゾーHCの頭と心をフルに発揮して、ハピネッツ選手をどう集め、生かすのか?「秋田ノーザンハピネッツのあるべき姿」の青写真は出来ているだろう。楽しみしかない。

まずは残りの試合で、現チームで秋田のあるべき姿を思いっきり表現してほしい。