はじめに
開幕カードの渋谷2連戦は悔しい0勝2敗スタート。特にGAME2は第1クォーターで31失点(10–31)と大きくつまずき、その後の修正は機能したものの届かず。さらに司令塔の中山拓哉が脳震とうの疑いで欠場と、チーム作りの要に逆風が吹いています。とはいえ、後半はディフェンスが戻り、ピンダーやウェッツェルの個の打開も光りました。この記事では「渋谷戦で露呈した課題」と「三河戦での勝ち筋」を、秋田ブースター目線×辛口で整理。最後まで読めば、週末の三河2連戦がもっと楽しく、そして“勝つために何を見るべきか”が明確になります。
試合結果・速報
2025-26B1第1節10月5日 秋田 VS 渋谷
節 | 会場 | 最終 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 備考 |
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第1節 GAME2 | 青山学院記念館 | 秋田 69 – 86 渋谷 | 10 – 31 | 26 – 24 | 12 – 15 | 21 – 16 | 第1Qで-21。以降は互角 |
実況感で振り返る・渋谷戦の“分岐点”
スターターは元田・菅原・赤穂・ウェッツェル・ライスナー。立ち上がりは菅原のドライブで秋田が先に加点――が、渋谷のロウザダがウィングでスイッチを見透かすようにインサイドカット→フェイダー→3P→ミドルとフルコース。トレイルのグランタム、コーナーのハーパーJr.にも火が移り、わずか数分で二桁ビハインドに。第2Q以降はピンダーの3Pやアタック、ライスナーのダンク、高比良のスティールから反撃の絵は作れましたが、“第1Qの-21”は重かった――これがGAME2の骨格です。
渋谷戦で見えた課題(短評)
- トーンセットの不徹底:最初の3–4ポゼッションで“誰に最初の2本を打たせるか”のコントロール不足。ホットハンド(ロウザダ)を止め損ねた。
- オフェンスの単発化:ピンダーやウェッツェルの個での打開は出たが、ショートロール→コーナーやハイローの“第二解”が少なく、連続性が薄い。
- ゾーン背後の管理:ホーキンソンとロウザダのバックカットに数回やられた。ベースラインの“最後の人”の責任を瞬時に共有できていない。
- メンタルの立て直し:早いタイムアウト後の修正は悪くないが、もう一歩“流れを切る合図”が遅い。ハドルの質を上げたい。
次節・シーホース三河の見どころ(相手整理)
三河は開幕の群馬戦を1勝1敗でスタート。GAME2は走力とリバウンドが噛み合い、オフェンスが爆発しました。ポイントは「起点が複数」であること。ガードナーのポスト、レイマンのトレイル&カット、須田のオフボールからのキャッチ&シュート――止めどころを曖昧にすると、試合のテンポを持っていかれます。秋田は“守って走る”で殴り返すチーム。だからこそ、相手の長所に対して“やらせてもいいもの/絶対に消すもの”をはっきり線引きすることが重要です。
要警戒1:ダバンテ・ガードナー(C/PF)
高効率なポストスコアラーで、接触を作りながらFTを量産するタイプ。「キャッチ位置を押し下げる」ことが最優先。エントリー前から圧をかけ、ローポの3/4フロントでパスラインを細く。ダブルは長居厳禁(2〜3秒)で、弱サイドのXアウトをショートレンジで回す。ファウルマネジメントはチーム全体の約束事で。
要警戒2:ジェイク・レイマン(SF/PF)
206cmのストレッチフォワード。トランジションの“トレーラー3”と背後のカットが厄介。セーフティは1歩深く置き、「トレーラーは誰が拾うか」を事前にコール。トップでのピックはポップを最優先に消す。走力勝負を仕掛けられると、会場のリズムごと持っていかれます。
要警戒3:須田侑太郎(SG/SF)
ダブル・スタガー(2連スクリーン)からキャッチ&シュート、ベースラインのピンオフも巧み。ナビゲートは“オーバー基準”で統一し、アンダーや遅れを禁止。トップロックでキャッチ地点を奪い、通されたときはショウ長めで時間を削る。
連敗脱出のカギ|“実装優先度”トップ5
- 最初の3ポゼッションを守備で勝つ:ホットハンドを作らせない。誰に最初の2本を打たせるかを決め、当たり負けしない角度で入る。
- DREB%の死守:ビッグ併用時は「誰が弾き、誰が拾い、誰が走るか」を常時コール。無言の戻り禁止。ここが決まれば二次ブレイクが増える。
- 第二解(ショートロール)を即呼び出す:エレベーター/スタガーが潰れた瞬間にウェッツェルorピンダーのショートロールへ。“合図のない合図”でテンポを落とさない。
- ポスト囲いの“解散時間”を短く:ガードナーにダブルはOK、でも長居は×。2〜3秒で解散してキックアウト3をロングクローズアウトにさせない。
- TO由来の失点を5点以内に:三河は走ると強い。横パスTOを撲滅、ハンドオフ前のスタンスとパス角度を徹底する。
予想スタメンとローテ(現状ベース)
司令塔の中山が不在(復帰判断待ち)の想定で、三河のサイズと走力に噛み合う2パターンを提示します。どちらも“守って走る”がコア。クラッチの二段構え(田口の一本→ショートロール)が決め手になります。
パターンA:サイズで主導権(ビッグ・インパクト)
- PG:菅原暉 — 立ち上がりのトーンセットとペースメイク。
- SG:田口成浩 — セットの出口。45度とコーナーのC&Sで仕留める。
- SF:赤穂雷太 — トランジション先頭&ウイングの潰し。
- PF:キアヌ・ピンダー — 外内の二刀流。ショートロールの起点。
- C:ヤニー・ウェッツェル — リム守備とハイロー供給。ボックスアウトの柱。
狙い:リムの主導権とDREB%を握る。ハーフコートはピンダーのショートロール→田口の出口が第一解。スイッチ多用にはウェッツェルの深い位置攻めで即アタック。
パターンB:テンポで殴る(スモール寄り)
- PG:菅原暉 or 高比良寛治 — ボールプレッシャーを上げ、TOを生む。
- SG:田口成浩 — 早い展開のトレーラー3で効率を上げる。
- SF:栗原翼(稼働可なら) or 元田陽葵 — 2ndハンドラー/コネクター。
- PF:タナー・ライスナー — ストレッチ4。ポップで横幅を確保。
- C:ピンダーorウェッツェル — 相手のビッグ構成に合わせて使い分け。
狙い:ポゼッション増でも“速くて丁寧”。ミドルラインを越える前に一度サイドに散らし、横パスTOのリスクを下げる。
秋田ブースター視点の叱咤激励:個人テーマ
- 菅原暉:初手のドライブは◎。次は守備の最初の角度をもう半歩外に。トーンセットの責任感に期待。
- 田口成浩:クラッチの一本を打つ“場所”作りは健在。ファーストオプションが消えた瞬間の再配置を周囲と共有したい。
- 赤穂雷太:走る、当たる、声を出す――全部やれる。ゾーン背後の「最後の人」のコールをさらに強く。
- ウェッツェル:フィニッシュのタフネスは心強い。囲いに来られた時のショートロール供給をもう1テンポ早く。
- ピンダー:破壊力は本物。二段構えを増やすほど相手は困る。自分で決め切り続けなくていい。
- ベンチ陣:高比良のスティールは流れを変える武器。“予告ありの強度”でゲームの温度を一段上げたい。
ミニ戦術ノート:クラッチの“型”をもう一度
エレベーター(通路閉鎖で作る一瞬の完全フリー)
2枚のスクリーンの“間”を通過→直後に“ドア”を閉じることで追従を遮断。残り8〜10秒の時短セットに最適。潰れたら即ショートロールへ。
スタガー(2連スクリーンで判断負荷をかける)
少し間隔を空けた2枚の連続。1枚目で読まれても2枚目でコース変更できる再現性が魅力。トップロックされたらバックドアへ切り替える。
三河戦の“見どころ”チェックリスト(現地/配信でここを見る)
- 立ち上がり:最初の3ポゼッション、誰に最初の2本を打たせたか。
- ガードナーへのダブル:解散時間は2〜3秒を守れているか。
- レイマンのトレーラー3:セーフティと捕捉役のコールは滑らかか。
- 第二解の回数:ショートロール→ハイロー/コーナーの連続性が増えたか。
- DREB→二次ブレイク:走る人・残る人の声が途切れていないか。
メンタル面:0-2でも折れない理由
渋谷戦の後半だけ切り取れば秋田はリード。つまり「型」は戻せている。足りないのは“出だしの声”と“第二解への合図”。ここは練習の質と共通理解で即改善できる領域です。開幕直後に課題が明確になったのはむしろ幸運。10月は試行錯誤の余白がある。ホームに帰ってくる前に、岡崎で“連敗STOP”の名刺を切ろう。
まとめ:三河で勝つために、秋田がやるべきこと
要点は5つ――①最初の3ポゼッションを守備で勝つ、②DREB%の死守、③クラッチの第二解を即呼び出す、④ガードナー囲いの解散を短く、⑤TO由来の失点を5点以内に抑える。これができれば試合は必ず拮抗します。ピンダーの破壊力、ウェッツェルのタフフィニッシュ、田口の一本、赤穂の走力、そして菅原のトーンセット。素材は揃っている。あとは“声”と“合図”でつなぐだけ。悔しい0-2はリスタートの合図。ここから巻き返そう、秋田。週末の三河で、連敗にピリオドを。
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