ハピネッツ成田、小野寺、中山選手の攻守のスピードで相手を翻弄するトライアングル戦術とは?

先の開幕第2戦でのゲーム運びでは、惜しくも負けてしまいましたが、改めてB1で戦えるめどもつきました。その中で戦術的に最も有効なパターンも具体的に見えてきましたよね?スピードで、インサイドも、アウトサイドも両方試せるバリェーションです。

ハピネッツ、若手3人の武器とは?

まずは小野寺翔太選手。昨年からずいぶんとレベルアップしました。リングに向かう気持ちが素晴らしく、流れを引き寄せるアグレッシブなプレーが持ち味です。開幕ゲームで勝利していたら間違いなくMVPでしたね。しかも隙あらば3Pを決める器用さを持っています。視野が広く、選手間のスペースを良く見ています。

そして中山拓哉選手。言わずと知れた、切り込み隊長!どんどん中にアタックする姿は潔いです。そして虎視眈々とパスコースを読み、スチールを狙って速攻につなげます。レイアップと見せかけながらの最終パスもこなし、チャンスの芽を広げます。常に相手の裏をかく、パスを瞬時に考えてチームに勢いを与えます。

最後は成田正弘選手。彼は新加入選手としてハピネッツに来ました。アーリーカップや韓国戦ではまだまだ連携不足を露呈して、「おいおい、大丈夫か?と少し心細く感じていました。ポイントガードの彼はドリブルで相手コートに侵入し、ゲームを作りにパスを供給します。この時のボールコントロールでは、時々相手の強いプレッシャーに耐えかねて、ボールを奪われることもありました。

ですが持ち前のセンスや俊敏性を活かし猛練習したと思います。琉球戦ではディフェンスからのスチールも決め、ゴール下まで切り込んでから小野寺選手へラストパスを供給しました。後半では小野寺選手と3Pの共演を果たしています。自ら手を叩き、パスを呼んでからの3Pシュートは見事でした。それもそのはず、彼はFイーグルス名古屋からの移籍です。Fイーグルス名古屋といえば3Pの成功率は素晴らしく、B2時代ハピネッツは突き放しにかかっても、3Pで効率よく点差を縮められたものです。それが成田選手の武器でもあります。

ハピネッツでは約束事が多いし、俊敏性を生かしたディフェンスで力をいれてきましたので、彼のシュート力は陰に隠れていましたが、ようやく、チームに溶け込んで、才能を開きかけている最中なのです。

ハピネッツの新しい戦術、魔のトライアングル作戦!

その若い特に3人の共通したスピードを最大限に活かした、ハピネッツの新しい戦術は「魔のトライアングル作戦」と命名しましょうか(笑)。有効なのは相手がゾーンディフェンスの時、ハピネッツの外国人はインサイドへ行ったり来たりするときに、若い3人で周りを取り囲んでパスを回す。中にパスを入れてもいいし、外からの3Pを打ってもいい。この時にオフェンスリバウンドは頑張ってもらって、3人の武器でぐるぐるトライアングルのように攻撃を繰り返す。

これからもどんどん、新加入選手との連携も深まり、オフェンスバリエーションが増えていくと思います。選手層も厚くなります。ですがここぞという時に、「魔のトライアングル作戦」で流れを引き寄せる、あるいは突き放しにかかる、そんな期待を予感させる頼もしい武器になってもらえたら、必ずや感動を与え、常勝軍団となると思うのです。