三河戦で勝って、ようやく「上向くぞ」と空気が変わった直後の最下位決戦。ここで落としたら、“反転攻勢”がただの言葉遊びになってしまう――そんな危機感を、ブースター全員が抱えていたはずです。
結論から言うと、このGAME1は「入りの緩さ」云々で片付けたくないタイプの敗戦でした。40分間、戦う集団として継続できるか。秋田のバスケを取り戻せるか。その問いに、今日の秋田は答え切れなかった。悔しいけど、そこから逃げない記事にします。
この記事は、速報(スコア)→流れ(臨場感)→敗因(整理)→修正点(次戦)→コメント&動画(深掘り)まで一気に追える構成です。検索で来た人が「知りたいところに最短で辿り着く」作りにしているので、最後まで付き合ってください。
- まずスコアを表で一発整理(クォーター別も)
- 「何が起きたか」を実況テンションで再現
- 負け筋を3点に圧縮して言語化
- GAME2で変えるべき優先順位を提案
今日の試合の注目点
今日のテーマはシンプルで、でも重い。「トーンをセットする」――この一言に尽きます。勝負の入りで守備強度と判断が揃うかどうか。秋田のスタイルは、そこが崩れると雪崩のように苦しくなるのが今季の特徴です。
注目ポイント①:3Pを“気持ちよく”打たせない
茨城は外が入ると一気に乗ってくるチーム。フランクス、駒沢がリズムに乗ると、ボールが回り、アタックの角度が鋭くなる。つまり「最初の数本」をどう扱うかが超重要でした。
注目ポイント②:ターンオーバーで自分の首を締めない
今日の秋田は、ミスそのもの以上に「ミスの後」がしんどかった。ターンオーバー→走られる→外を沈められる。これを繰り返すと、オフェンスもディフェンスも同時に壊れます。
注目ポイント③:個人技に頼る時間を短くする
ピンダーやマクリーンがこじ開けても、チームとしての得点が繋がらないと、相手は「守るポイント」を絞りやすい。秋田の強みは本来、“我慢して我慢して、最後に一気に持っていく”ところ。今日はその形が作れませんでした。
試合結果・速報
2025-26 B1 12/20(土)第15節 VS茨城ロボッツ GAME1
会場は日立市池の川さくらアリーナ。最下位直接対決のGAME1は、秋田にとって「流れを本物にする」試合でしたが、結果は悔しい敗戦となりました。
| Q | 秋田 | 茨城 |
|---|---|---|
| 1Q | 15 | 20 |
| 2Q | 17 | 24 |
| 3Q | 13 | 19 |
| 4Q | 25 | 18 |
| FINAL | 70 | 81 |
スターティングファイブ(秋田)
- #2 栗原翼
- #6 赤穂雷太
- #10 ヤニー・ウェッツェル
- #17 中山拓哉
- #25 キアヌ・ピンダー
ゲームの流れ(実況感マシマシで振り返り)
1Q:いきなり出鼻を折られた…フランクス&駒沢の連続3P
茨城は最初から「今日こそ連敗を止める」という圧が強かった。フランクス、駒沢が立て続けに3Pを沈め、秋田のリズムを根こそぎ持っていく。さらにフランクスの速攻も絡んで、秋田は序盤から0-11のランを食らう形に。
秋田も受け身ではない。だが、パスのつながりが微妙にズレる。合わせのタイミングが早い/遅い、スクリーンの角度が浅い、ファーストオプションが消えた後の判断が揃わない。結果、オフェンスが“苦しい”表情になる。
ただ、ここでフリースローでジワジワ追い上げたのは最低限の粘り。元田の3Pで11-15まで迫る場面もあった。なのに、マクリーンと菅原の連続ターンオーバーで流れを手放す。最後は赤穂がフリースローを沈め続けて、なんとか15-20。数字以上に「しんどい立ち上がり」でした。
2Q:茨城が“やりたいバスケ”を完遂、秋田は自滅のターンオーバー
茨城は外が当たり、インサイドも効く。フランクスと駒沢の3Pが刺さると、守る側は一歩前に出ざるを得ない。そこを使われて、カッティングや合わせが冴える。気づけば19-30。茨城の絵が綺麗に描けていました。
秋田はマクリーンがダイブでやり返すが、ターンオーバーが止まらない。ディフェンスを強めたい気持ちは見える。でも、ボールを失う→戻りが遅れる→トランジションでやられる、の循環にハマる。
それでも中山の3Pが飛び出し、ピンダーの個人技アタックで30-44まで持っていく。中山のドライブで32-44折り返し。点差はあるが、「まだやれる」空気は残っていました。ここで大事だったのは、後半の出だし。…しかし、現実は厳しかった。
3Q:出だしで叩かれ、パスがつながらない“ストレス時間”に
いきなりジェイコブセンがハイローからゴール下を叩き込む。32-46。秋田のウェッツェルは“一人飛ばして”の3Pがこない(打たせてもらえない/打つ形にならない)。そして長谷川がファールをもらってエンドワン。茨城の勢いが、さらに増幅していきます。
秋田は大事なところでパスがズレる。ボールが止まる。アタックはするけど、味方が一歩遅れる。見ていて分かるレベルで、プレーにストレスが溜まっている。良い流れが来たと思った瞬間に、茨城の合わせで断ち切られる。13-19で3Qを落とし、勝負は相当に苦しくなりました。
4Q:追い上げたいのに、埋まらない20点差――最後は時間を握られた
ピンダーの3Pで46-63。ここから一気に縮めたいが、茨城は鶴巻のバックカットなど、秋田の守備の裏を突くプレーで冷静に点を重ねる。秋田は栗原とマクリーンの合わせ、栗原のドライブで54-72まで行くも、駒沢のフローターで54-74。20点差が重たい。
ピンダーが個人技でこじ開けても、フランクスが3Pで突き放す。元田もファストブレイク3Pで59-77と意地を見せたが、残り時間は茨城がコントロール。終盤、アリ・メザーが揺さぶってリズムを作りかけた頃には、時すでに遅し。70-81で敗戦。順位争い的にも、精神的にも、痛い1敗になりました。
今日の敗因を“3つ”に絞って整理
怒りたくなる気持ちは分かる。でも、ただの感情で終わらせたら次も同じ。ここは整理します。負けた理由は、だいたい3つに集約できます。
① 立ち上がりで「守りたい場所」を守れなかった
最初の3Pを決められると、相手は一気に乗る。茨城に“気持ちよく”打たせてしまったのが、試合の空気を早々に持っていかれた原因でした。
② ターンオーバーが「失点の呼び水」になった
ターンオーバーは、ただのミスじゃない。戻る時間を奪い、守備の約束事を壊し、相手のトランジションを加速させる。今日の秋田は、この悪循環に飲み込まれました。
③ “個”で頑張る時間が長く、チームの得点が太くならなかった
ピンダーの突破、マクリーンのドライブ、栗原のアタック。光る場面は確かにある。でも、チームとしての連続得点が生まれないと、相手は落ち着いて守れる。結果、追い上げの波が小さくなってしまいました。
それでも、ポジ要素はある(だからこそ腹が立つ)
今日の試合、全否定で終わらせたらもったいない。「ここを変えれば勝ちに繋がる」材料も、ちゃんとあります。
・ピンダーは“こじ開け役”として存在感を出した
点差が開いても、最後まで仕掛け続けたのは評価したい。苦しい局面でリングに向かえる選手がいるのは、チームの武器です。
・中山の3Pとドライブが、後半への希望を残した
苦しい流れの中でも、打つべきタイミングで打てたこと。加えてドライブでの突破も見せたこと。ここが次に繋がる。
・終盤にメザーが揺さぶり、攻撃のリズムを作りかけた
遅かった、ではある。でも「どうやって相手を動かすか」のヒントは終盤に出た。ここを最初から出せるかどうかが、GAME2の鍵です。
GAME2で絶対に変えたい“優先順位”
「気持ち」も大事。でもB1は気持ちだけじゃ勝てない。変えるべき順番があります。最優先は“出だしの設計”です。
- 最初の5分:3Pの守り方(チェックの角度と戻りの速さ)を徹底
- 次の10分:ターンオーバーの種類を減らす(苦しいパスをやめる、簡単に終わらせない)
- 後半の頭:セットオフェンスの“1本目”を必ず作る(個人技に逃げない)
そしてもう一つ。ブースター目線で言わせてください。「戦う集団として40分継続」は、精神論じゃなくて技術です。声掛け、戻り、ボール運び、リバウンドの当たり方。全部が“継続の技術”。ここを取り戻そう。
ハイライト動画
ケンゾーHCコメント
選手コメント
今日の試合を象徴するのが、中山拓哉の言葉です。短く、重い。
試合に入る前に、チームとして「トーンをセットする」という話をしていたのですが、それができないと勝てないですし、オフェンスもディフェンスも両方とも良くなかったと感じています。
要するに、やるべきことは分かっていた。でも、試合で出せなかった。ここが一番悔しいし、一番伸びしろです。
※相手(茨城)選手の試合後コメントについても確認しましたが、現時点で公式にまとまった形のコメントが見当たりませんでした(公開され次第、引用候補になります)。ただ、今日の茨城は「外を決め切る」「合わせを怠らない」「点差があっても時間を管理する」という勝ち方を徹底していました。秋田はそこを正面からひっくり返す必要があります。
最後に
最下位決戦のGAME1を落とし、最悪の気分で年末を迎えたくなる敗戦です。でも、ここで下を向いたら本当に終わる。ブースターとしては言いたいことが山ほどあるし、今日の内容は辛口で叱りたくもなる。ただ、それでも、次は明日すぐ来ます。
GAME2は「別の試合」じゃない。今日の後半に少し見えた“揺さぶりの形”を、最初から出せるか。ターンオーバーで自分の首を締めないか。3Pを最初に気持ちよく打たせないか。やることは明確です。
秋田のバスケを取り戻そう。40分、戦う集団として。負けた直後だからこそ言える。次は、やり返せ。
