レギュラーシーズン直前の大勝負、東北カップが始まった。秋田の試合前には順当に、B1北海道、渋谷が勝ち上がった。特に山形VS渋谷は最後までもつれた試合を演じた。元秋田のカーター選手は3Pシュートやダンクで山形にエナジーを与えたが、最後ベンドラメ選手の3Pシュート、ミドルで逆転逃げ切った。あわや山形が勝つのか?と思われたが、渋谷の勝負強さが上回った。長らくケガで離脱していたケリー選手が31得点と大暴れ!本番さながらのパフォーマンスを披露し、復調をアピールした。岩手は仙台相手に9-0のランを作った。元秋田の高畠選手が存在感を見せつけた。前半41-34。そのままディフェンスの強度を落とさずにb1昇格を決めた仙台に勝利した。

秋田の多田選手が感染療養期間中の6日目、7日目に民間施設で練習をしたことがバレて、「違反行為扱い」となり欠場が決まったことはとても残念だ。

東北カップ試合結果・速報

北海道95-77福島
渋谷78-71山形
岩手73-66仙台
東北カップ1回戦9月16日秋田ノーザンハピネッツVS青森ワッツ
秋田|19|21|15|23|=78
青森|17|17|28|12|=74

秋田は久しぶりに長谷川選手がスタメンに戻ってきた。トップからの激しいディフェンスは健在で、体はキレていた。しかし相手の青森もプレッシャーディフェンスで対抗してくるし、レギュラーシーズン張りに、バチバチにやり合った。

デイビス選手も相変わらずの跳躍力で、カンター選手のダンクをブロックしたり、持ち味を出していた。また3Pシュートも決めて、万能ぶりを披露した。秋田でのスタイルよりも、自由にのびのびプレーをしているように、感じた。秋田はやはりチームの約束事が多いのだろうか?

前半は保岡選手が6連続得点を決めるなど、レイアップや3Pシュートで気を吐いた。体も強くなったようだ。驚いたのは短期契約のクロフォード選手だ。センターとしてのリバウンダーの役割意外にトップの位置から3Pシュートを2本決めるなと、相手の守りを混乱させた。

決めてからのポーズが弓矢を引くポーズに、どよめいた!相当に良いパフォーマンスだった。

秋田は得点を重ねて引き離そうとするのだが、青森はスクリーンを使ったアウトサイドシュートが決まっている。前半は保岡選手が12得点のスコアリーダーで40-34の6点差で後半に。

3クォーターは青森の攻撃のリズムが良くなった。デイビス選手がダンクに3Pシュートを小気味よく決め切ると、一気に流れは傾いた。秋田はパス回しに時間をかけて、良いパスを出そうとするあまり、得点が伸びない時間になった。

パスのターンオーバーが多くなり、青森は自信をもってプレーしているし、秋田の方が受け身になってしまったようだった

何とか打開しようと保岡選手が強引にアタックして2スローを決めると、デイビス選手がやり返し、58-64、長谷川選手のレイアップの、打つ終わりを狙ってブロックする術はデイビス選手の真骨頂だ。

デイビス選手は秋田のメンバーとゲームが途切れた時積極的に話しかけていた。それに答えたのがキッド選手だった。とにかくいろいろ話をしていた。秋田のフリースロー前にはクロフォード選手と会話していた。中山選手は何度も頭をなでられていた。ファールの笛が吹かれたのにドライブしてくる保岡選手の体を抱き寄せ、反転させたりもした。この人懐っこい、しぐさが秋田の調子を奪って、術中にはまっていったのかもしれないし、逆にデイビス選手は縦横無尽に駆け回った。試合後は場内を1周して手を振った。

それでもディフェンスからの速攻で、中山選手がキックアウト、古川選手の3Pシュートで64-67のワンポゼッション差まで詰め寄ると、中山選手がヒサタケ選手のブロックを避けるように、後ろを走っているカンター選手へパスでゴール下を決める。

秋田のゴールへ向かう意識が戻ってきた。カンター選手がリバウンドから田口選手へパス、一気にキッド選手へタッチダウンパスで71-67。古川選手がターンオーバーのミスを帳消しにする3P で74-69。それでも最後は中山選手が、とっさの状況判断で、左手からのレイアップを下から救い上げて決め、78-74で勝利を決めた。

試合後はやり切った青森の選手とは裏腹に、秋田の選手に笑顔はなかった。中山選手は反省しきりで、最低勝利はしたものの、新しい課題を見つけたようだった。

秋田にしてみればプレシーズンゲームでは初勝利だ。内容はさておき、まだまだ連携もよくなると信じたい。それはディフェンスでも同じだ。ペイントの中からのゴールを許してしまう。せめて日本人選手のアタックの侵入を止めるぐらいの、もう少し強度が欲しいと思った。

次回は仙台を破った岩手との対戦。また何かをつかんでほしい。

外国籍選手のパフォーマンスはどうだったか?

チームの約束事の中、献身的な働きをしているように思う。カンター選手のリバウンドや、ゴールフォローなど実にチームプレイに徹している。状況判断では大事なところで、自らパスを出すふりをしてアタックに切り替えファールをもらっている。インサイドへの合わせを得意とする彼に、助っ人として、もう少しアグレッシブさを求めているかもしれないが、まだ合流して間もないし、今Bリーグの特徴、日本バスケを学んでいるところだと思う。キッド選手もグリン選手と比較されてしまうが、裏への飛び出しや、パスカットにはセンスを感じるし、試合の流れを理解している。好みの問題もあるかもしれないが、個人が突出して、ゴールを量産するのは秋田が目指しているバスケではないし、ケンゾーHCが常々言っていた日本人が頑張らないといけないし、それを引き出すのも、彼らの役割なのかなと思う。そうやってチームに融合している最中なのかなと思う。いかにチームとして戦うのか?それが長いシーズンを見据えた戦いなのだろう。

ケビン・ブラスウェルHC代行コメント

率直な感想として、まず勝てたことが嬉しいです。
コロナにかかってしまったり、怪我もあったりで8人でしか練習ができない環境が続いていたのですが、今週やっと12人が揃い、チームとしてやりたい練習ができました。
その中で結果を残せたことが良かったですし、人数が少なくても選手は努力をして頑張って練習してくれたので、この結果を嬉しく思います。
今日の試合はどちらかというと、悪いことよりもいいプレーがすごく多かったので、それもよかったと思います。
引用:https://northern-happinets.com/news/detail/id=17048

秋田へ!デイビス選手のメッセージ


公式サイトからの引用です