2023年春の選抜甲子園で、能代松陽の森岡大智投手が、2連覇を狙う大阪桐蔭高校相手に、見事な投球を披露した。大阪桐蔭の圧力に一歩も引かないマウンド度胸は、素晴らしかった。初回こそ、投球数が多くなったが、次回からの修正力は素晴らしく、無安打に抑え続けた。
その大阪桐蔭がまさかのスクイズで1点を上げ逃げ切るも、2安打しか打てなかった。能代松陽は同じチャンスの場面スクイズではなく、打ちに行って凡打に終わった。金足農みたいにスクイズでも面白かったが後の祭り。
昨秋には夏に優勝した仙台育英との試合でも接戦を演じたし、森岡大智投手の実力は一気に注目を集めた。
夏を目指すわけだが、夏の大会は秋田県内では、明桜高校、秋田商業、大曲工業の実力校を倒さなければいけないし、油断はできない。2番手投手の育成と、チャンスに1本打てる打線が急務だ。
森岡大智投手のコメント
「自分は試合が始まった1球目の感覚をすごく大事にしているので。最初の投球練習の7球でいい球、悪い球を見極めて、キャッチャーの柴田（大翔）と話しながら、その日のいいボールを決めています」「調子的にはコントロールも真っすぐも全然よくなかった」「この試合はスライダーだ」「相手は繋いでくる打線で、コンパクトにバットを振ってくるのはわかっていて。真っすぐの速さは出ていませんでしたけど伸びはありましたし、変化球でバットの芯を外せて打ち取れたのはよかったと思います」
「相手をすごいとか見ないで。同じ高校生だと思って戦っていました」
大阪桐蔭の主軸、南川選手のコメント
「映像で見ていたよりストレートが速くてびっくりしました。最初のほうは少し受け身になっていたので、『ストライクならどんどん振っていこう』と攻めの気持ちでいきました」
工藤監督のコメント
「野球としては及第点」
「結果だけ見ればナイスピッチングなんですけど、回の先頭バッターにフォアボールやヒットを与えたり、課題はあります。厳しい言い方をすると、森岡もまだまだ。バッテリーとしても甘い！」
「甲子園で1回勝っただけでは満足できません。夏にまた帰ってきて日本一を目指します」
コメント引用：https://number.bunshun.jp/articles/-/856951?page=3
最後に
能代松陽は県立高校で選手全員が秋田県内の生徒。それが全国屈指の強豪校を苦しめたのは、金足農の活躍とだぶって、すごいことだと思う。しかし接戦を演じるも勝てるしたたかさを是非身に着けてほしい。
勝負は時の運。能代松陽の「負けたら引退」と気持ちを共有して臨んだ対戦は確かに爪痕を残した。次回、まぐれといわせない勝負強さを発揮してリベンジしてほしい。んでねー？
