第105回全国高校野球選手権秋田大会のベスト4をかけた戦いで能代松陽が秋田商業にタイブレークの末に5―2で敗れ夏の甲子園への道は断たれた。能代松陽のエース森岡大智選手は春の選抜大会で、初戦(2回戦)で石橋(栃木)を12奪三振で2安打完封、大阪桐蔭戦でもわずか2安打で1失点と好投し、プロ注目の選手になった。
その後は調子を落としてしまっていた感があったが、今大会で秋田商業とのタイブレークでの勝負所、敬遠せずに腕を振った。結果打たれてしまったが彼の決意は素晴らしかった。恐らく一本気な性格であろうか。
2度聖地のマウンドを経験し「甲子園は自分の力を発揮できる場所だった。能代松陽で過ごした時間は最高の時間だった。すべてを出し切りました」と小学3年生から10年間立ち続けてきたマウンドへ別れを告げた。
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/f1c6c6e9164a985ebdc6327fefaaf7f58d06926d
実にもったいない話かもしれない。20歳までの期間、心も体も成長する。投手としての伸びしろもかなりある。なのでスカウトの熱意でこの先交渉ごとが、あるのかもしれない。
しかし現段階では、少しの色気とか迷いとか感じさせない、気持ちの良さがある。
確かに例えばプロではなく、地元TDKの企業に就職をし、野球を続ける道もある。体も今以上に強くなるし、その間に考え方も変化するのかもしれない。一つの可能性として球速の上がった彼を見てみたいと素直に思ったし、才能はもっと開花していくだろうと、だれもが予想していただろう。
しかし森岡大智選手は「そんなに甘い道ではない」と悟ったような口調だった。彼の将来の可能性にまつわる「たられば~」の誘惑には、、、。確かに甲子園で活躍した選手のその後はそれぞれだ。成功者は一握り。18歳の少年が断ち切る勇気と心の強さに敬意を表したい。
高校生活で野球に区切りをつけて、地元に恩返しをしたいとする彼の生き方は、堅実だ。それはそれで立派だし、その潔しさに、神様も祝福してくれるに違いない。
確かに高校野球で彼は、きらり!光を示してくれた投球は永遠に色あせることはないのだから。ありがとう!森岡大智選手!