秋田は「連敗ストッパー」という実に不名誉なフレーズが響く。
東地区最下位のチームに白星を献上、その試合内容が問われている。本来なら、今の時期はチームの熟成が進み、いよいよ強みが発揮できる時期が到来するはずである。しかし秋田の場合、ここにきて勝てない。リードしても追いつかれる。
まるで魔法にでもかかってしまったかのようだ。まぎれもなく「心・技・体」にひずみが生じている。
まるで脅威になれない外国籍
以前ならばタイムアウト後のデザインされたプレーでもって、流れを変えてきた。今ではそれすら窮屈で、ヘッドコーチの思い描くバスケが出来ていない。ここぞという時の助っ人の外国籍はどうだろうか?
モラン、メコウル、共にその国の代表経験者である。そのポテンシャルはいかほど発揮されているだろう?見方にもよるだろうが、相手チームの脅威になれずしてチームの貢献はどんな形があるのだろう?
チームの戦術、約束事以前に大事な、何かをも失っていないだろうか?あまりにも消極的な使われ方になっている気がしてならない。だから局面打開に時間がかかり、相手に対応されやすい。ミスが出やすいのでなないだろうか?
もちろん、自分のミスで熱くなり、がむしゃらに追いかけファールするなど、もってのほかである。
サッカーも、バレーもチームとしてボールを受けた選手は、後は個人として、セルフィッシュなクリエイトが要求されるし、それがその人の才能であり、プロのしての使命だ。その結果、ファンは勇気と感動をもらえているのだ。
からこそ、必要なチームに呼ばれて契約したのではないのだろうか?
秋田においては、貴重な外国籍選手も日本人選手と同じように同化され、強みを消されていくような、、、。なので日本人選手も迷うところがあるのかなと思う。単にミスマッチを突くだけでは物足りないのは明らかだ。
仮に彼らが他に移籍しても、脅威に感じられない気がするし、または大きく開花するかもしれない、といった不思議な感じがつきまとう。
ケンゾーHCの功績は?限界なのか?
ケンゾーHCはB1秋田では6年の指導実績を積み上げた。東地区4,5位という成績は物足りないとは思うが、一定の安定感は示したとは思う。今シーズン特にチームの課題だったオフェンス力の改善ということで、チーム構成を変えた。
にもかかわらず、昨シーズンよりも成績が悪化するとしたら、その原因はどこにあるのだろう?
まず他球団も強化を敢行したという点だろう。もちろんそのチームを生かすも殺すもヘッドコーチの手腕に問われる。シーズン中に選手の契約が変わることもあるし、秋田も過去クロケット、ベイカーが途中でチームを去った。
それでもケンゾーHCは「スコアラーはいらない」と言い切る。
自分たちはそれを使っちゃうと、他と同じになっちゃうんで、それはやりたくない!
それをやるならもっとヘビーな選手を取るべき。自分たちはディフェンス主体で機動力を活かしながら、いろんな組み合わせで使い分けれたらいい」
走れるバスケ、早いバスケを理想としているのは理解できる。しかしながら、長いシーズン毎回毎回40分間、強化しないと勝てないチームは現実的でないことが、示されてきたともいえるのではないのだろか?
虎視眈々とスティールを狙い、ファストブレイクで流れを奪うのは秋田だけが、特化しているだけではないのだ。
濃淡をつけながら、チームの強みで戦うのが上位チームがやっていることではないだろうか?攻撃は最大の防御!バスケは点取りゲームだ。いかにしてディフェンスをかいくぐり、得点するか?気迫に満ちた魂の攻撃はそう簡単に、止めきれるものではない。
水野社長の判断は?
秋田を一定程度、ディフェンスの意識を長年植え付けたことは評価に値する。しかしそれが攻撃を含んだスタンダードになれなかったのは、一つの結果が出たのを受け入れることも必要で、次の扉を開ける時期が来たともいえるのではないだろうか?
秋田は幸い2026年秋に開幕するBプレミア参入が決まっている。その時に秋田はどうなっているのだろうか?同じような迷い道を繰り返すのか?新しい秋田を造り替えるのか?水野社長の英断が問われる。