ホームCNAアリーナ☆あきたでの島根スサノオマジックとのGAME2。秋田ノーザンハピネッツは76-79で惜敗しました。数字だけ見れば“勝ち筋のある負け”。実際、前半は守から走のリズムを掴み、二桁リードの時間帯も作りました。なのに逃げ切れなかったのはなぜか。この記事では、ブースターの皆さんのモヤモヤを晴らすべく、試合の流れを“実況感たっぷり”に振り返りつつ、最後に何が足りなかったのかを丁寧に言語化します。次の勝利のためのチェックリストも添えて、読んだらそのまま次戦が楽しみになる構成でお届けします。
今日の試合の注目点
- 立ち上がり、秋田らしいプレッシャーディフェンス→走る流れで6-0、12-0のランを作った再現性。
- 2Q中盤に二桁差(40-30)まで広げるも、ボーナスと外の被弾で同点に戻された“貯金の守り方”。
- 3Qの入りで島根のプレッシャーが強まり、ズレを突かれた時間帯への対処(ゾーン攻略の合図、ハンドラー制限)。
- 4Qクラッチでの明暗:こちらのオープンが外れ、相手は決め切る。ショットセレクションと役割分担の微調整が鍵。
試合結果・速報
2025-26B1第5節10月26日 秋田 VS 島根 ゲーム2
| チーム | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | Total |
|---|---|---|---|---|---|
| 秋田ノーザンハピネッツ | 21 | 24 | 11 | 20 | 76 |
| 島根スサノオマジック | 20 | 22 | 14 | 23 | 79 |
スターティングファイブ(秋田):#6 赤穂雷太/#10 ヤニー・ウェッツェル/#15 タナー・ライスナー/#17 中山拓哉/#22 アリ・メザー
実況レポート(流れを“見える化”)
1Q(21-20)— これぞ秋田の入り。守→走→外で12-0
最初の一撃は中山のフローター。そこからガッチリ守ってメザーのフローターで6-0、さらに赤穂のトレーで12-0のラン。島根にタイムアウトを強いさせ、こちらのペースを作ります。クラークのアタック&ワンスローで島根も反撃しますが、秋田は「簡単なシュート」を許さない集中。スコア以上に空気は秋田。ベンチも客席も“今日は行ける”のムードでした。
2Q(24-22)— 二桁差まで押し上げるも、ボーナスで溶けた貯金
メザーのスピードが相手のトップを押し下げ、ペイント侵入→ピンダーのアリウープが炸裂。スネイクから縦横に散らし、ウェッツェルのトレーも決まって40-30の10点差。ここで島根が守備強度を再上げ、ファウルがかさみ出すと、フリースローでジワジワ追い上げられます。終盤は岡田の3P、ケイの合わせで一時42-42。それでも最後はメザーがドライブで引きつけて田口のコーナー3がズドン。45-42で折り返し。やりたいバスケはできている、そんな前半でした。
3Q(11-14)— 相手の圧と“最初のつまずき”をどう切るか
後半の出だし、白濱のタフなプレッシャーからメザーがターンオーバー。島根のボール回しが良くなり、わずかなほころびを確実に突かれます。秋田はゾーンも混ぜますが、中村の一発であっさり割られる場面も。中山の3P、ウェッツェルのフックで必死に噛みつき、56-56のイーブンまで持ち直したのは評価。ここで“流れを切るファウルの使い方”や“セットの選択”に、もう半歩の工夫がほしかった。
4Q(20-23)— 勝負所の決定力で島根に軍配
スタートでマカドゥのフックを止め、ピンダーは1on1でファウルを獲得。菅原とウェッツェルの合わせ、ピンダーのアタックで67-65。ここまでは狙い通り。しかし勝負所、岡田→納見→岡田の連続3Pで一気に67-74の7点差。こちらはゴール下の合わせがリングに嫌われ、ピンダーの仕掛けも決め切れず。赤穂が意地の3Pをねじ込み、ファウルゲームまで持ち込むも、最後は届かず。スコアは76-79——紙一重の結末でした。
戦術・ポイント分解(秋田視点の“できた/足りなかった”)
良かった点—「秋田らしさ」は戻っている
- 守から走るエントリー:序盤のランは、プレッシャー→トランジションの理想形。ここは再現性あり。
- メザーの侵入と展開:ハーフコートでのスネイクから、ピンダーのアリウープ/ウェッツェルの外を引き出せている。
- リバウンドで主導:量の面では主導権を握る時間が長く、セカンドチャンスも作れていた(終盤の仕上げだけ改善)。
課題—“あと一歩”を勝ちに変える具体策
- クラッチのテンプレ化:67-65からの数ポゼッション。誰がファーストオプションか、どこを起点に何を打つかをもう一枚プリセット。田口のピンダウン継続や、ピンダーのミスマッチ明確化、メザーのドライブから外の順序など「型」を統一。
- ゾーンの“一撃”への即応:中村の一発後、すぐにショウ→リカバーの合図、タグの共有で連続被弾を断つ。最初の一本を“次の一本”に繋げない設計。
- ボーナス/ゲームマネジメント:2Qのボーナス献上で貯金が溶けた反省を、4Qにも適用。以降の守備選択(ファウルを使う/使わない)を全員で同じ地図に。
- 最初の2ポゼの扱い:3Qの入りにミスが出たら、意図的に“止めるセット”で一度リズムを切る。相手のランを短く。
キープレイヤー&マッチアップの読み
- アリ・メザー:序盤は完全に流れを握るドライビング。4Qは相手の圧に苦しんだが、スピード優位は明確。次戦はエルボー・ショートロールの多用で視野を確保したい。
- キアヌ・ピンダー:守から攻へのスイッチは流れを変える武器。クラッチでの仕上げ精度が上がれば、勝ち切る試合が増える。
- ヤニー・ウェッツェル:ハイローと外のバランスがよく、相手ビッグに迷いを与えた。終盤のスクリーン角度をさらに研ぎ澄ませば、ガード陣のレーンが広がる。
- (島根)岡田侑大&納見悠仁:連続で“効く3P”を沈められた。ここはボールハンドラーへの2ndタッチ圧、スイッチ後のミスマッチ管理をチームで徹底したい。
数字で読む“惜敗”の正体(短評)
ポゼッションの創出(リバウンド/セカンドチャンス)では上回る時間帯が長く、ゲームの作り方は良好でした。差になったのはクラッチの決定力とミスの質。オープンを3本落とし、相手は2本沈める——ここは再現性がある分、修正すれば最短距離で白星に届く領域です。
ハイライト動画
ケンゾーHCコメント
「入りは良かった。第3Qは守備で耐えたが、第4Qの終盤にオープン3本が外れ、相手は2本決めた。レイアップのミスもあり、クロージングの『あと一歩』が届かなかった——。でも下は向かない。短時間で修正し、思い切ってチャレンジする」。メッセージは明快。あとは実行だけです。
選手コメント
- 中山拓哉:「入りは良かった。オフェンスが停滞した時間帯に守備で我慢し切れず、勝負所で相手は決め切り、こちらは決め切れなかった」——ゲームの核心を突く言葉。ここを越えれば勝ちが連なる。
- (島根)岡田侑大:クラッチの連続3Pで主導権を引き寄せる。ハンドラー起点のゆさぶりに、秋田は次戦でどう“最初の一手”をぶつけるか。
次への具体策(ブースターと共有したい作戦メモ)
- クラッチ用“連続トリガー”の明文化:田口のピンダウン→再ピンダウン、ピンダーのディープポスト、メザーの45度アイソ→キックの3本柱を状況に応じて回す。
- 2ガード対策:ハーフでのショウ→リカバー、スイッチ後のタグ共有、矢印(ヘルプの方向)を全員で統一。
- ボーナス管理:2Qの反省を4Qに適用。残り3分からの“使うファウル/使わないファウル”をプレイブック化。
- 3Qの入りの“止めセット”:最初の2ポゼはリムタッチ>外の順で意思統一。最初の1本を守り切ることがゲームの表情を変える。
最後に—叱咤激励とラブレター
正直、勝ちたかった。だからこそ言います。やるべきことは、もう見えている。守って走る。クラッチの型を一枚足す。ゾーンへの即応を徹底する。どれも難しい発明じゃない。今日の76-79は、積み上げでひっくり返せる試合でした。CNAを揺らす準備、こっちはできています。選手たちは今日もファイトした。だから次は、勝ちで報いよう。We are HAPPINETS!





