4月14日の秋田ホーム戦の試合で富山のスミス選手が2度続けてテクニカルファールで退場となった。その理由は遅延行為なのか?定かではないが、審判へのアピールが原因かもしれない。
確かに審判の判断であって覆ることはないし、確かに言い分はあるのでしょうが、ことさらに熱くなり、何かに怒りをぶつけてしまったのだろうか。
Bリーグは2度のテクニカルファウルで失格・退場となった行為に1試合の出場停止と罰金5万円、アリーナの扉を破損させた行為に2試合の出場停止と罰金10万円を科すと発表。このため、スミスは4月16・17日に行われる宇都宮ブレックス戦、4月24日に行われる新潟アルビレックスBB戦には出場できない。
引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/99f69dc4b56c543bccc9c31e0110a9ad8348549a
この日は富山が勝利してそのインタビューはマブンガ選手のみ。本当なら炎ヘッドコーチもコメントするはずも、できなかったのはこの出来事の対応に追われていたためなのか?
なんか少しだけ富山が嫌いになった。BJリーグから共に戦ってきたのだけれど、外国籍選手の大麻事件や、今回のこうしたこと、、。社会人として、しかも子供に夢を与えるスポーツ選手として、それを取り締まるチームとしてどうなんだろうか?
起きてしまった以上、罰則はしかるべきだが、用意された謝罪文ではなく、本人のコメントはないのがどこか寂しい。
後、選手と審判のジャッジの問題も確かに存在するかもしれない。
それは審判が例えば誤審しても罰則がないから、、。審判はあくまでアマチュアということなのかもしれないが、こうした問題もアメリカを例にして、解決できる方向へ進むことを望みたい。
以下引用https://news.yahoo.co.jp/byline/kikuchiyoshitaka/20210406-00231273/
【レフリーに関してBリーグは管轄外】
Bリーグの規約には、第18条「抗議の手続き」いう項目がある。試合において不利益を被ったチームは、リーグに対し抗議を申し立てることが出来るというものだ。
だが抗議の対象になるのは、以下の3点に限られている。
①審判によって訂正されなかったスコアおよびゲームクロックの管理、ショ トクロックの操作での誤り
②ゲームの没収、中止、延期、再開もしくはプレーをしないことについての 決定
③適用される出場資格に対する違反
要するにレフリーの誤審については、抗議の対象外なのだ。
またBリーグにレフリーに関する質問を投げかけたところ、以下のような回答が届いた。
「審判はJBAから派遣協力をいただいているため、原則として審判の育成・スキル向上はJBAの管轄となります。JBAとリーグは提携しているものの、(レフリーの)チェック機関をリーグ内に設けているわけではございません」
こうした背景から考えると、たとえリーグの公式戦で誤審があったとしても、Bリーグは管轄外ということになる。つまり今回のJBAから送付された公式見解についても、公にする立場にはないと考えられる。
果たしてこの状況は、理想的と言えるのだろうか。
【プロの世界にアマチュアリズムを受け入れる矛盾】
今回JBAの取材を通じて、レフリーの育成やスキル向上のため、様々な取り組みをしていることが分かった。
その1つとしてBリーグのシーズン中に「JBA REFEREE SYSTEM(JRS)という担当レフリー共有サイトを用い、各週で発生した事案について、映像による情報共有を図っているという。そのためJBAでは、今回の富山対千葉戦に限らず、全試合の確認作業を行っているという。
またトップリーグ担当のT級インストラクターによるレフリー評価を実施。また担当レフリーを3つのカテゴリーに分類し、B1、B2、B3担当という基準を設けているという。
ただ事実として、JBA公認レフリーの中でプロとして活動しているのは2人しか存在しない。他の多くのレフリーたちは、他に本業を持ちながらBリーグのコートで笛を吹いている。プロの審判とは違い、試合とは別に、スキル向上のために割ける時間は自ずと限られてくる。
かつて大河正明前チェアマンが、あるチームの研修会に参加した際に、選手たちに「レフリーに対してあまり文句を言わないように」と話していたのを聞いて、かなり違和感を覚えた。これは明らかにアマチュアリズムの考え方だからだ。
本来プロの世界ならば、NBAのようにリーグがプロの審判を採用し、お互いプロの立場でコートに立つのが普通だ。それをノンプロのレフリーに任せていることにBリーグの矛盾がある。
これまで選手たちから何度となく、「自分たちがレフリーを批判すると罰金が科せされるのに、レフリーは誤審をしても処分を受けない」と不満の声を聞いてきたが、まさにそうした矛盾を抱えているからに他ならない。
【今シーズンに関するBリーグとJBAの異なる見解】
これまで2017-18シーズンからBリーグの取材を続けている中で、現場のコーチや選手たちから公式、非公式の場でレフリーに対する不満を聞いてきた。
またBリーグが世界的に認知されNBAなどで実績ある外国籍選手が多数参戦してくるようになり、毎年のようにリーグのレベルが上がっていく一方で、レフリー事情はなかなか改善されていない状況に、彼らの不満は増しているように感じている。
今シーズンに関しても、なかなか映像越しには伝わらないかもしれないが、コートエンドで撮影しながら、選手やコーチたちがレフリーの判定に怒り、一触即発ムードになった場面を何度となく目撃している。
そうした試合は往々にして、選手のフラストレーションがプレーにも影響し、荒れた試合展開になってしまう。それが行き過ぎれば、選手のケガにも繋がってしまうリスクもある。
ある選手から聞いた話では、「今シーズンは例年よりも酷くなっている」ということだった。
この点についてBリーグに確認したところ、反対の回答が返ってきた。
「今シーズンの実績としてテクニカルファウルの減少が挙げられます。(今シーズンの選手やコーチの抗議が例年以上に目立っているという)内容が事実である根拠は特に見受けられないことが、実績からの見解でございます」
その一方でJBAは、今シーズンのレフリー配属が例年通り、実施できてないことを明らかにしている。
「今シーズンにおいては新型コロナウイルスの影響もあり、審判員の移動制限(所属する職場および家族の意向等により、県内あるいはブロック内のみに限って担当する)が多く発生しているため、試合実施の実情に応じ、基準(カテゴリー範囲分け)以外での割り当ても行っています」
実際いくつかの試合で、外国籍選手がレフリーに対し、かなり侮辱的発言(もちろん英語だが)をしたにもかかわらず、そのままスルーされていた場面を目撃している。これはテクニカルファウルの数では認識できない部分だ。
【誰もが情報共有し議論できる環境整備を】
浜口HCの提言、そしてその提言を元にしたこの記事は、1つの誤審を糾弾することが目的ではない。Bリーグにおけるレフリーを取り巻く環境が、なかなか改善されていかないことに疑問を抱いているものだ。
もちろん現在のBリーグが、NBAのように独自にレフリーとプロ契約を結ぶのは不可能なくらい重々承知している。
だが今回明らかになったように、JBAが誤審について公式見解をBリーグに通達しているのに、それがリーグ内で止まり、各チームと情報共有できていないのはやはりおかしい。そうした制度上の不備なら、今でも改善していけるはずだ。
NBAでは誤審があった場合は速やかにリーグから公式発表があるし、疑惑の判定があった場合は、試合後にレフリーはメディアの取材に応じるようにもなっている。
プロではないからといってレフリーを単に守るだけでは、この状況を改善するのは難しい。メディアも含めBリーグ、JBAが問題意識を共有し、誰もが積極的に議論できる環境を構築していくべきではないだろうか。
(ここまで)